すっかり定着したクールビズですが、既に官公庁にあわせて5月から開始されている会社も多いのではないかと思います。
環境省が想定している期間は、一応6月1日から9月30日までの4カ月間ですが、東日本大震災があった2011年以降は、官公庁をはじめなどでは、5月開始が定着しつつあります。
東日本大震災の2011年には、所属していた自動車産業は、7~9月の間カレンダーを変更し「木金休みの土日出勤」という節電カレンダーを組んでいました。
あの年の節電に対する取組みの真剣さに比べると、最近はあのシリアス感が薄れ、またマンネリ化しつつあるような気がします。
クールビズの冷房推奨設定温度の28度は、事務所衛生基準規則の第5条の3 「事業者は、空気調和装置を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。」からきています。
人事総務以外の方は、この「事務所衛生基準規則」の存在すら知らない方が多いと思いますが、トイレの設置基準も定められているなど、なかなか身近な内容を規定している法律です。
一度目を通してみるのもいいかと思います。
閑話休題
これから本格的な暑さが到来しますが、やはり衣服だけではなかなか抜本的な解決にはなりません。
その点、先日伊藤忠商事が5月1日からの導入を決めて話題になった「朝型勤務制度」などはクールビズの面でも大きな効果があると思います。
この制度は、昨年10月からの社内トライアルを経て導入されたもので、夜型の残業体質から朝型の勤務へと改めることを目指したものです。
具体的には、
①深夜勤務(22:00~5:00)の「禁止」、20:00~22:00の「原則禁止」
②早朝勤務(5:00~8:00)は、インセンティブとして、深夜勤務と同様の割増賃金を支給
③健康管理の観点から8:00前始業社員に対して、軽食を支給
等々を実施するというものです。
当方長年坐禅に親しんでいますが、泊まりの坐禅会では起床(”振鈴”といいます)は、朝3:30あるいは4:00になります。
まだ、薄暗い中、朝の冷気を感じて暁天坐禅(朝一番の坐禅)に向かうときの心地よさは格別です。
若い頃は、朝早く起きることはまったくできませんでしたが、加齢とともに朝早く起きることがつらくなくなってきました。
当方も伊藤忠さんにもし勤務していれば、早朝勤務を選択すること間違いないですね。
導入にあたっては、”始発電車が動いていないので、選択できない” 等々の否定的な意見もおそらくあったと思いますが、朝の時間帯を会社は重視するjという強いメッセージが感じられるこの施策、いい制度だと思います。
もちろんこの制度は、第一義的には、夜型残業体質の改善や健康面での効果、業務効率化UPなどを狙ったものだと思いますが、クールビズの観点からも大きな効果が期待できると思います。
当方は自営業ですが、ぜひ一人朝型勤務制の導入を考えたいと思います。