独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
本日、平成26年3月に大学を卒業した学生の就職状況に関する厚生労働省と文部科学省の共同調査結果が公表されています。
調査結果を見ると、94.4%(昨年同期比+0.5%)とj景気回復を受けて企業の採用意欲が高まっていることが数字にも表れています。
今のトレンドが続くと来年2015年3月卒業生の就職環境は更に改善して、売り手市場になっていると予想されます。
つい先日のように思える2010年頃のリーマンショック後の就職氷河期と呼ばれた時期と様相は様変わりです。
大企業の就職活動は、5月でほぼ一段落したところだと思いますが、これから中小企業の来年卒業の採用活動が本格化します。
最近の新聞報道にもlありましたが、企業の外国人採用ニーズの高まりもあり、採用人数が少ない中小企業の場合、外国人留学生との採用競争といった場面を出てくるかもしれません。
学生に対して、”企業規模やブランドにこだわるな”といっても、企業の具体的な業域、職種などイメージ以上の知識・情報を持たない学生には説得力ありません。
当方の場合、ちょうど30年前に会社に入社をしましたが、その当時は企業に関する情報、研究もなく、今以上に企業イメージ・企業規模優先で会社選択をしていたと思います。
中高年になっても転職等の際には、企業規模やブランドをいまだに意識するくらいですので、学生に対して、そのようなアドバイスは響かないこと、当然です。
大学時代は、系統だった将来の骨格となる勉強をすることが第一だと思いますが、もう少し企業、職種に関するキャリアに関する授業もあってもいいと思います。
規模・ブランドにかかわらず、会社選択をするには、やはり判断するだけの情報が必要です。
当方、自動車会社に勤務していましたが、例えばクルマの実験業務というと、テストコースで最高速を叩きだすような卓越した運転テクニックを持つレーサーのような人物イメージを持ちがちです。
もちろん運転技術は必要ですが、真に求められるスキルは、実車実験でのクルマの挙動(操安性等)をいかに開発部隊にデータ等で客観的に伝えられるかが求められます。
また、実際には実験業務といっても、華やかなサーキット走行ばかりでなく、台上実験やボディ下回りに段差がぶつからないかといった地味な実験なども多いです。
以上は一例ですが、少しでもイメージだけではなく、幅広い観点から仕事に興味を持ち、チャレンジできるかは、企業・職種に関する情報量による部分が多いと思います。
中小企業の採用活動、こうした部分でのPR活動、重要です。
また、こうした領域こそシニア世代の活躍のオポチュニティはあるのではないでしょうか。