「上司との酒は仕事」~宝酒造の新社会人対象調査結果を見て感じたこと~ | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

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大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。

2014年4月15日、日経朝刊に宝酒造が新社会人を対象に実施した調査結果が掲載されていました。

調査は、新社会人の男女100人と上司・先輩にあたる30代と50代の男女それぞれ100人ずつの計600人に対してインターネット経由で行ったものです。

その中で
「新社会人が上司からの飲み会の誘いに応じる理由」という質問に対して、最も多かったのが「酒を飲みに行くのも仕事」で61.9%、続いて「上司や先輩の考え方を知りたい」が49.2%となっています。

逆に、上司や先輩に若手社員が飲み会の誘いに応じる理由」を聞いた質問では、「(若手社員が)酒を飲む雰囲気が好きだから」が53.8%で最多だったということです。

記事の見出しでも「上司との酒は仕事」と題されており、最近の若者意識の変化を象徴するような印象になっています。

個人的な感覚では、この意識差は、当方世代(50歳代)が新入社員時代の感覚とまったく変わっていないように思います。

1987年(昭和62年)に東洋経済新報社から発行された書籍で、「新世代サラリーマンの生活と意見」(津田真澂一橋大学教授著という本があります。

この本は、昭和62年当時のサラリーマンを「団塊の世代」 「モラトリアム世代」 「新人類世代」の3つの世代に分け、世代別に座談会形式でその意見・意識をまとめたものです。

実は、当方もこの座談会に「新人類世代」のサラリーマンの一員として参加しています。

新人類世代とは、昭和58~60年大学卒業の共通一次世代を、ここでは新人類世代と呼んでいます。
手元にあるこの本を久しぶりに読み返してみました。

この本(今から30年前)の中で、団塊の世代から見た新人類世代(今の50代世代です)の特徴として
 ”自分を非常に大切にしている”
 ”より自分の人生というか生活を大切にしている”
 ”業務終了後の時間の使い方が多種多様である”
といった意見が掲載されています。

また、新人類世代の意見として、”酒は嫌いじゃないが仕事の一部”といった発言も見られます。

古代エジプトの遺跡からも”今の若い者は---”と書いた文書が見つかったという有名な話がありますが、それとまったく一緒です。

今回の調査結果を読まれて、最近の若者の意識も変わったな~”と印象を持たれた方もいるかもしれませんが、、”昔と変わらないな~”という印象を持った方も多いのではないでしょうか?

当方の感覚では、新入社員の時点で、”上司との酒は仕事”という判断、極めてノーマルかつ健全な結果だと思います。
調査結果を読んで少々安心した次第です。