独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
当方長年坐禅を続けており、土曜日には夜の坐禅会に参加してきました。
土曜日夜の坐禅会では、夕方5時30分から40分の坐禅を3回(3チュウといいます)坐ります。
以前は、曹洞宗大本山總持寺(月例)や西麻布の永平寺東京別院(毎週月曜日19時~)、御成門の青松寺(月1回)など、幅広く参禅会に参加しておりましたが、最近は中野坂上にある成願寺の坐禅会に絞りつつあります。
こちらでは、月1回掛川少林寺の井上貫道老師をお招きしての終日の坐禅会と月2回夕方からの坐禅会があります(毎週金曜日夕方の坐禅会もあります。興味ある方は成願寺様HPご覧ください)
閑話休題
坐禅というと、雪の山門に立つ永平寺の雲水(修行僧)の姿が思い浮かびます。
曹洞宗の論客に南 直哉老師という方がおられます。
福井の本山永平寺で19年間の修行を経て、現在は青森下北半島の恐山院代(住職代理)をつとめてらっしゃいます(当方も2009年に恐山での1泊坐禅会に参加し、南老師にご指導頂いたことがあります。)
この南直哉老師の著書に「語る禅僧」(ちくま文庫)という本があります。
この中で、禅宗の修行道場について触れられた部分があります。
「修行道場では、上下の関係は絶対です。たとえ1日でも、先に入門した者が先輩で、後輩は無条件に従わなければなりません。特に最初の1年は、先輩の命令には、”はい”と”いいえ”でしか答えることができません。”なぜ””どうして”は許されないのです」
「修行道場では、上下関係が完璧な年功序列で固定されているので、いわゆる出世競争めいたことが起こらない。逆に言うと、競争の圧力が低い組織の秩序維持には、年功序列が有効である。」
自分自身が自分自身の問題を解決するしかない禅の修行道場という環境での話ではありますが、なかなか興味深い指摘です。
高度成長の下、”いかに多くの人材を農村部から受け入れ、1日でも長く社内に引き止めておくか”ということを命題として構築された高度成長期の人事制度(前回の集団就職時代の人事制度)と、グローバル競争・低成長化での人事制度は、当然のことながら大きく異なっていくことになります
業績(個人・部門・会社)コンセプトを反映した人事制度の構築の必要性が叫ばれてからすでにかなりの時間が経っていますが、どの企業もその導入・運用・定着には苦労しているところだと思います。
禅の修行道場の話を読んで、企業でも”入社時のポテンシャルを含めた厳密なセレクション実施”&”入社後にパフォーマンがキチンと出せるような研修等のフォロー”によっては、ある特定の環境(先に記述でいえば、競争圧力の低い組織など)にある部門・部署では、”完璧な年功制(年齢ではなく勤続)による組織序列”もありかな?と単純に思った次第です。
雑感、失礼いたしました!
※禅、坐禅に興味ある方は、当方趣味のブログ「坐る・乗る・歩く」をご参照頂ければと思います。東京都内を中心に坐禅会の参加要領などの記事をアップしております。