方策の一つで、実際に将来に備えて休日に勉強をしている方も多いかと思います。
”どの資格を取ろうか?”と思い立ったときに考えるのは、
”この資格を取ればいくら稼げるか?”
”転職・独立が出来るか?”
といった事項だと思います。
よく資格のことを
”足裏についたご飯つぶ”⇒”取ったけど食えない”と揶揄されることも多いですが、
なかなか資格を取ったからといって、即収入・雇用が約束されるような資格は少な
くなっているようです。
結局、”資格の有無というより本人の営業力が必要!”という論調でこの資格問題
は片づけられることが多いですが、いずれにせよサラリーマンに取っては、資格とい
うものは、常に憧れ的な存在です。
サラリーマンとして気になる存在である資格・免許ですが、厚生労働省から2013
年3月29日発表の労働市場分析レポート第3号で、資格・免許とハローワーク休
職者の情報の関係が分析されていました。
調査結果によると、人出不足が生じている主な職種(建設・介護・看護等)について、
その分野での代表的な免許・資格を保有している求職者数とその分野の職種希望
者を比較したものです
簡単に言うと、免許・資格を持った求職者が、どれくらいその資格・免許を必要とされ
る分野へ就職を希望しているかの割合を示したものです。
調査では、5つの分野があげられています。
1.建築・土木・測量技術者
①建築士1級、2級 54.8%
※建築士資格を持った求職者は、9.218人いますが、そのうちその資格を必要
とされる職種を希望する求職者は、5,049人でそのマッチング状況は、
5049/9218=54.8%ということになります(以下同じです)。
②土木施工管理技士1級、2級 37.4%
③測量士、測量士補 35.9%
2.建設機械運転、建設の各職業
④車両系建設機械運転技能者 36.2%
⑤フォークリフト技能者、玉掛け技能者 8.7%
3.介護の職業
⑥介護福祉士 73.7%
⑦ホームヘルパー1級、2級 44.6%
⑧ケアマネージャー 75.8%
4.保健師、助産師、看護師
⑨保健師 87.6%
⑩看護師、准看護師 85.4%
5.保育士
⑪保育士 51.5%
⑫幼稚園教諭 42.7%
せっかく資格・免許を取ったが、その資格・免許を必要とする業種への就職を希望
する人が意外に低く、求人と求職側のアンマッチが発生している分野があることが
わかります。
5.の保育士など、学校で専攻しその資格・免許を取得したと思いますが、該当職
種への就職希望者が少ないのは少し意外な感じがします。
・その業界の条件面
・免許、資格を取った動機、
・資格・免許と実務との関連性・必要性の強弱
など様々な要因がこのアンマッチ状況を生み出しているだと思いますが、せっかく
取得した資格・免許を活用したマッチングの検討が必要とこのレポートでもコメント
されています。
せっかく苦労して取得した免許・資格が宝の持ち腐れになるのはもったいないです
ね。
厚生労働省も資格制度ではありませんが、ずいぶん前から職業能力評価基準の
整備を各産業・業種とともに進めています(当方も業界検討に一時関わったことが
あります)
しかしながら、この能力評価制度、実際業種内・企業内でこの基準を活用される
ケースは、残念ながらまだ少ないのが実情です。
従来のように今後新たな資格制度が新設されるようなことはないかと思いますが、
せっかく存在する資格・能力評価制度ですので、絵に描いた餅に終わらせることな
く、その取得と就業がよりリンクするように、より実態にあったような形での制度の
見直しを厚生労働省にもお願いしたいと思います。
<「資格を取る⇒その分野での就業確率UP」となれば、我々サラリーマンも勉強に
熱が入ります(単なる不勉強の言い訳ですが)>
昨今のように厳しい雇用環境になると、必ず求められてくるのが ”それではあなた
は何か出来るのか?”という客観的な自分の専門能力の証明です。
従来の日本企業のように客観的な専門性を明確にせず、その企業として必要とさ
れる”総合力”を評価基準として育ってきた中高年サラリーマンに取っては、この証
明要求は、後出しジャンケン的な話であり、厳しいな~と感じている諸兄も多いか
と思います。
こうした状況の中で、自分のスキルを客観的な専門性を説明・証明できない(と思っ
てしまう)中高年サラリーマンにとってやはり寄るべきところは、資格・免許になりま
す。
社外でも評価されるような客観的な基準の整備は、当方のような凡人サラリーマン
に取っては意味あることだと思います。
自らが蓄積した能力・経験を証明するのは自分の責任であることは言うまでもあり
ませんが、今後はそれをサポートするような形でその専門性を客観的に表す資格、
能力評価基準制度のような周辺環境の整備は必要だと思います。
サラリーマンと資格・免許については、思うこと多くまたいろいろ調べてみたいと思
います。

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