平成24年(2012年)労働災害発生状況が公表されていました。
結果を見ると
2012年は、死亡災害、死傷災害、重大災害いずれも増加し、特に死傷災
害と重大災害については、3年連続の増加という結果になっています。
死亡災害に関しては、
平成23年1,024人に対して1,093人(+6.7%)増となっており、その
中でも死亡者が多い業種は、
建設業 367人(前年比+25人、+7.3%)
製造業 199人(前年比+17人、+9.3%)
陸上貨物運送業 134人(前年比+5人、+3.9%)
という数字になっています。
死亡者数は、昭和30年代の6000人台から1000人台まで着実に減少
(死傷災害も同様のトレンド)してきていますが、重大災害(一時に3人以上
が死傷する災害)は増加傾向にあります。
厚生労働省の資料でも、労働災害が増加した原因として
”2011年の東日本大震災直後に経済活動が停滞したことからの
回復、復旧・復興工事による建設工事量の増加等により、2011年
に比べると2012年の経済活動が活発であったこと”
が第一にあげられています。
労働災害は、景気が良くなるとどうしても建設業を中心に増加傾向になりま
す。
アベノミクス成長戦略が成功し、今後更に経済活動が活発化すると、増加
傾向は2013年も続くものと予想されます。
また、2013年は、安全活動の基本計画である「第12次労働災害防止計
画」初年度でありますので、国としてもこうした環境を踏まえて更なる減少
のための取り組みに踏み出していくことになるかと思います。
以前に比べて減少傾向にあるとはいえ、毎年仕事で1,000人の方が亡く
なっています。
当方も以前安全衛生担当をしていたことがあります。
朝、元気に家を出たお父さんが仕事の事故により帰らぬ人になるケースが
毎年1000件あるという事実は極めて重い数字です。
当方製造業の現場しか知りませんが、工場での安全への取り組みは、それ
はそれは徹底したものになっています。
(ヒヤリハット、KY、「止める・呼ぶ・待つ」、指差呼称等々)
それにくらべて(現在の勤務先がそうですが)事務所系の職場であるサービ
ス業など第三次産業では、安全意識や安全管理体制の面でどうしても建設
製造業に比べて見劣りがします。
今後第三次産業での就労者割合が増えることにより、第二次産業では当た
り前の対策・意識づけが講じられていないが故の事故発生なども考えられま
す(転落、重量物落下などの事故は、どの産業でもリスクありです)
7月1日~7月7日(6月1日~30日準備期間)は全国安全週間ですが、安
全週間のポスター、緑十字の旗・看板が掲げられているのは、工事現場・工
場くらいだと思います。
2012年労働災害の発生状況の数字を見て労働災害防止に関して気持ちを
新たにした次第です。

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