サラリーマンの技能とは?(”部長ならできます” は本来、名回答ではないでしょうか?) | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

先日技能五輪世界大会について記事を書きましたが、今回も技能について
思うことを書かせて頂きます。

”技能”というと現場系、現業系の仕事をどうしても想定しがちですが、ホワ
イトカラーの仕事についても”技能”という概念で前向きに会社生活で培った
スキル・経験を「見える化」、「明確化」していく必要があると考えています。

中高年の転職エピソードとしてもはや伝説的なエピソードになりつつありま
すが、元部長の方が転職面接で”あなたは何ができますか?”と質問され
て、”部長ならできます”と回答したという話があります。

本来、部長職は、かなりのスパンの人的なマネジメントができ、幅広い立場
からビジネスに関する判断ができることがその就任の前提条件になっている
はずで、その前提が共有化されていれば、”部長ができます”という回答は
十分自分の能力・スキルを一言で表す名回答になるはずです。

しかしながら、上記の話は、中高年サラリーマンのピント外れぶりを象徴する
エピソードとして捉えられているかと思います。

この笑い話?が成り立つ背景には、日本において部長職は、かつては中高
年サラリーマンがある程度勤続を積んで到達する上がりのポストと思われて
おり、決して特別能力がある人がつくポストとは必ずしも世間的には捉えられ
ていないことにあるかと思います(もちろん全ての部長さんに当てはまるわけ
ではありません。あくまでもイメージです)

その点、職人さんの世界では、その職への”勤続年数の長さ”が技能レベル
の高さにリニアに結びついているように見えます。
(当方など”寿司を握って30年の親方”と聞いたときに、その職人さんに持つ
イメージは、うまい寿司を握るベテラン職人さんというかなり”いいイメージ”です。)

サラリーマン職種も基本的には本来寿司職人さんと同様のスキルが蓄積さ
れているはずですが、(自分自身そうですが)人事総務30年といっても、そ
れが”何かの職人レベル”とは認識できずに、”世間では自分のスキルは通
用しないな~”という諦観に似た思いをもっている方が多いのではないでしょ
うか。

サラリーマンのこうした状況をどうにか打開できないかと以前から常々思って
います。

中高年からの転職というと、昨今の再就職難の報道を見聞きし、どうしても奈
落の底に落ちるような恐怖感を持ってしまいます。

”これといったスキルも無いし、どこにも売れないだろうな~”
自分自身の自信の無さには、あきれるばかりです。

どうすれば、ホワイトカラーサラリーマンも、職人としての自信を持つことがで
きるようになるのか(実際それだけの年数は積んでいるわけですので)、ホワ
イトカラーの技能とは何か、最近つらつらと考える次第です。

取りとめのない話で恐縮です。
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