最近「中高年サラリーマン雇用の行方」に関して最近多くの書籍が出ています | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

ここのところ、中高年サラリーマン雇用に関して論じた書籍が数多く発刊されて
います。

目についたところを一部(新書本だけで)あげてみると、
 ・『65才定年制の罠』岩崎 日出俊著(ベスト新書)2013/3/20
 ・『非情の常時リストラ』溝上 憲文(文春新書)2013/5/20
 ・『「社畜」と言われようと会社は辞めるな!』
         上田 信一郎著(角川SSC新書)2013/5/25
 ・『「解雇ルール見送り」に騙されるな 中高年正社員が危ない』
         鈴木 剛著(小学館新書)2013/6/8
 ・『日本型雇用の真実』石水 喜夫著(ちくま新書)2013/6/10
などです(発行日順)

こうした書籍で論じられている対象は、まさに中高年サラリーマンであり、まさ
に当方世代です。

昨今の論議が活発化している背景には、以下の3つがあるかと思います。
 ①2012年12月末の朝日新聞「追い出し部屋」特集記事
 ②2013年4月1日「高年齢者雇用安定法」の施行
 ③産業成長力会議での「解雇規制の緩和」提起
 です。

どの本を読んでも”だからどうしたらいいのか”という点には、あまり触れられて
おらず読めば読むほど先行き暗い気持ちになってくるような内容です。
(『日本型雇用の真実』は、労働経済に触れた内容で少々毛色が違います)

こういう時代こそ、中高年サラリーマンにとって大事なことは、ある意味での
「自分探し」ではないかと思います。

以前(「日本成長戦略40歳定年制」を読んで)も書いたことがありますが、現
在の研修は、定年間際の従業員を退職とした退職後のライフプランセミナー的な
研修(お金・余暇・健康)が主であり、「自分探し」のきっかけとなる研修などはほ
とんどないと思います。
(会社としても、65才雇用義務化への対応方針すらまだ決まっておらず、玉石混
合の中高年層へどのようなメッセージを発するべきか明確になっていないというの
が実情だと思います)

会社でこうした機会を積極的に設定するのは、退職後、会社から委託を受けたア
ウトプレスメント会社での研修くらいかもしれません。

昨今の若年者層の「自分探し」については、中高年層からは ”青臭い考え方だ”
”自分なんか探す前にまずはやってみろ”という否定的な声が多く聞こえてきます。

しかしながら、こうした中高年こそ今自分の『来し方』を振り返り、これからの『往く方』
を一度立ち止まって検討する機会を自らが設けることが重要だと思います。

まだ起きてもいないことを心配する必要はまったくありませんが、昨今の中高年雇用
を巡る論議を自分探しの契機として積極的に受け止めることは、意味あることだと考
えます。

東日本大震災の際には、「今後自分は人生をどう生きるか」について真剣に考え
た方もいるかと思います。

『あの時の気持ちをもう一度思い起こし、今一度青臭く「自分探し」を徹底的
に行っておくこと』


このことが、残りの人生登山のベースキャンプとしての働きをしてくれることになると
思います。

その上で、当方も毎日毎日目の前に広がる事実に誠実に向き合い、「自未得度先度
他(じみとくどせんどた)」で真摯対応していきたいと思います。
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