872日、100万の餓死の悲劇を乗り越えて

 

 

今日1月27日は、ロシアに

とって大切な記念日です。

 

1944年の同日付で

レニングラードはがナチス独の

大包囲から完全に解放されました。

872日に及ぶ大包囲により

100万人以上の市民たちが

餓死したと言われています。

 

レニングラードの人々が

今も語り伝えるこの

未曾有の大悲劇である

”大包囲”からの解放は

どれ程の喜びと安堵だった

ことでしょう..

 

勿論レニングラードを

故郷とするプーチン大統領の

お母様は飢えで死にかけ

ナルィシュキン対外情報庁長官の

伯母様は亡くなられました。

 

そんな忘れ難い悲劇を

耐え抜いたレニングラードの

市民達、そしてロシアの

歴史に残る重大な記憶として

80周年の記念する

大コンサートが

 

サンクト・ペテルブルク

(旧名レニングラード)で

催されました。

 

Стадион «Газпром Арена». Фото: vk.com/gazpromarena

場所はガスプロム・アリーナ

著名な俳優や音楽家達に混じって

全ロシアユースオケが出演、

大合唱団によるレクイエム・

コンサートが開催されます。

 

そして大祖国戦争の退役軍人、

レニングラード包囲戦での

守備兵や住民、

前線で働いた労働者たちが

来賓として招かれます。

コンサートでは大祖国戦争と

レニングラード封鎖を歌った

「ラドーガの氷」、

「レニングラードの子供たち」、

「封鎖のパン」、

「レニングラードっ子達」、

「戦争はなかったかもしれない」

などが演奏されます。

 

音楽監督は世界的なヴィオラ奏者の

ユーリー・バシュメット氏

全露ユースオケの指揮もされます

 

Юрий Башмет, художественный и музыкальный руководитель проекта. Фото предоставлено организаторами.

 

そしてここからは

私個人の若き友人達、

ウラル音楽学校の卒業生で

現在モスクワのグネシン

音楽アカデミーに在学中の

ヴラッド君、

 

クレムリンの儀仗兵オケでの

一年の勤務を終え、アカデミーに

復帰したミーシャ君

 

そして来季から同アカデミーに

進学予定のキリール君、という

 

ウラル音楽学校の旧友

リョーニャ・クミーシェ先生門下の

3人の優秀な先輩後輩が

全ロユースオケの打楽器奏者として

出演します。

 

Стадион «Газпром Арена». Фото предоставлено организаторами.

少年だった彼らを一人前の

オケの打楽器奏者に育てた

リョーニャ先生は、

父親のような愛情と誇りを持って

自分の許から世界に

羽ばたいて行く愛弟子達の

成長をウラルから見守って

いるようです。

 

「3人が出るんだよ!

とっても嬉しい!」と

 

尚ヴラド君以下ミーシャ君も

キリール君も、皆

日本の生んだマリンバ・

レジェンド安倍圭子先生の

楽曲を弾いて

ウラル音楽学校を

卒業しています。

 

そんな3人がこうして

全ロオケで活躍し

やがてはロシアのオケで

プロとして活躍していく

 

 

そして音楽学校の先生になって

いつか安倍先生の作品を

ロシアの生徒達に

教えてくれる日が

くれるだろうと思います

 

 

その日をみることは

できませんが、

 

若い彼らの未来に

日本の生んだ巨匠の藝術が、

ロシアの音楽性と相まって

更に美しく、更に豊かになって

伝わっていく

 

そして彼らの跡にも

日本の野口道子先生の

マリンバの編曲で育った

ザハール、イゴール

リョーニャ、サーシャ、

ショーマ君達が

続いています

 

政治的には最悪でも

文化での交流は続き

ロ日の人と人との関係は

途絶えはしない、そして

 

途絶えさせては

ならないと思います