ロシアに活きる♡日本のマリンバの伝統

 

以前モスクワの地下鉄の

運転手さんのコンクールの

お話を書きましたが

 

ロシアでは最近

様々な教育分野でも

コンテストが盛況です。

 

そのメインとなる

ロシア連邦の最高の教師

コンクールが今年も

開催されました。

 

当コンクールは昨2022年に

ロシア連邦大統領令により創設され、

今回で2回目の授与となります。

 

ロシア連邦文化省が、

2023年の教育活動の功績を称え、

児童芸術学校、専門学校

大学区の音楽・芸術分野の

最優秀教師を表彰されます。

今年は、大学71名、

専門学校106名、児童芸術学校

388名の計565名がノミネートされ。

受賞者は全国50以上の地域にわたり

 

児童美術学校の教師100名に

各50万ルーブル (約76万円)、

専門学校、大学の教師25名に

各100万ルーブル(154万円)の

賞金が贈られます。

そしてウラル専門音楽カレッジの

打楽器科の、旧友の

レオニード・クミーシェ先生が

受賞されました!クラッカー

 

(ヴァイオリン課のオヌーチナ先生と)

 

先日一番弟子で

クラスの代表格のキリール君が

 

「名誉なニュースを

是非共有したいです。

クラスと学校の全員で

とても喜んでいます。」

 

というメールを送ってきて

くれました。

 

 

最近脚の具合が悪く

屡々入院されている

リョーニャ先生にとって

大きな喜びになったと

思います。

 

本当におめでとうございます!クラッカー

 

先生は以前にも

スヴェルドロフスクの知事賞は

受賞されていましたが

今回はロシア連邦文化省の

賞ですから、更に名誉なこと、

賞金も凄いです!

 

受賞は生徒達の成績

本人の芸術活動や

教育メソードを総合的に

判断されるそうですが

 

リューニャ先生のクラスからは

コンクール入賞者も多く

大統領や知事に奨学金を

貰っている生徒さんも

たくさん輩出しています


「私たちは作品を創るのであり

それは流れ作業的なメソッド

ではありませせん。

 

ある子供にはしっかり

教えこまねばならず、

他方それが合わない子も

います。

 

そのどちらでも良い結果を

引き出してあげねば

なりません。」

 

 

「今年はクラスに

3人の新入生が入学してきて、

10名になりました。

 

2人の子達は7才、

もう一人は全く初めてで、

音譜や音の長さの初歩から

教えねばなりません。

 

あの子達がどんな成長を

みせてくれるか

わくわくしています。」

 

と語るリョーニャ先生

全くゼロから始める少年に

わくわくドキドキのようです

 

Мастер-класс Леонида Григорьевича Кумище - Новости - Администрация города  Екатеринбурга

 

私にも夏に

「全く初めての子が

入ってきちゃったよ!」と

びっくり!

 

「でも最初は大変だけど

その内に調子がつかめるように

なるからね、大丈夫」と

長年のキャリアでしょうか

 

そんなリョーニャ先生クラスは

最上級生のキリール君達まで

いつも一緒にとても仲良く

 

リョーニャ・クラス全員集合!

 

 

今は先生が入院中なので

下級生の指導は、

キリール君やエゴール君が

担当しています。

 

そして先生のお誕生日の

コンサートにはロシア各地から

卒業生が駆けつけ

 

キリール君の兄弟子で

国家試験(卒業試験)で

安倍圭子先生の「桜の幻影」

を弾いた、ミーシャ君は

 

モスクワの名門音大

グネシン・アカデミーに進学中

ですが、今一年間だけ

なんとクレムリンの儀仗兵

オーケストラに勤務しています!

 

リョーニャ先生も

「戦勝記念日で花を捧げる

大統領の後ろにミーシャが

写っていたぞ!」と

(先生、どこを

見ていたのですか?)

 

以来私もクレムリンで

儀仗兵オケが映るたび

目を皿のようにして

大統領の背後のオケ!を

探しています

 

そしてモスクワ音楽院に進んだ

美女のマトリョーナさんも

モスクワ音楽院附属中央

音楽学校の記念祭で

 

学校の代表として

やはり安倍圭子先生の

「桜の幻影」を

披露しています。

 

リョーニャ先生の

ウラル音楽カレジでは

今や、日本の優れた

マリンバ編曲者であり

教育者でもある

(野口道子先生と佐々木達夫先生)

 

野口道子先生の編曲も

たくさんレパートリーに

とり入れて、その点では

モスクワやペテルブルクより

ずっと進んでいると

言えるかもしれません。

(リョーニャクラスの皆の憧恋の矢

カッコ良い布谷史人先生)

 

リョーニャ先生は

野口道子先生や佐々木達夫先生

布谷史人先生のビデオなども

皆で一クラスで一緒に観て、

 

先生方のように弾けるように

(なかなかならないなぁ~)

頑張っているとのこと。

 

以前のリョーニャ先生の

卒業生が、最近

キルール君の演奏を観て

ショックを受け、

 

「素晴らしいじゃないか!

先生、大好きですが

僕達の頃はああじゃなかった!」

と文句を言う位

 

既に76歳になられても

まだまだ日本や世界から

学んで、自分のクラスの

愛する生徒達と共に学ぶ、

最高の教師賞を受賞するに

相応しいお姿ですね?

 

でも音楽学校には

日本でマリンバを習う子なら

皆自宅に持っている

ローズウッドの4~5オクターヴは

一台しかなく、皆で一緒に

かわるがわる使っています

 

それにマリンバだけを

練習している訳ではなく

オケでの打楽器奏者としての

訓練も受けています。

 

なんせプロ率100%を誇る

全額無償の音楽学校ですし

両親のお給料が低くても

伸び伸び学べるのです

 

お金のある子達だけしか

藝術にいそしめない

日本とは大違いです

 

それゆえ、たとえ

コンクールに

出る時でも、自宅で

好きなだけ練習したりは

できません。

 

ヴィデオ録画も

学校のライヴで一発撮り、

マレットも数は限られており

 

今や経済的にはとても豊かで

日本より物もあるロシアですが

 

事マリンバに関しては

日本のほうがかなり

進んでいるようです。

 

でも音楽大国ロシアですから

適切なローズウッドの楽器と

環境が揃う時がくれば

きっとどの国にも

負けない演奏が出来る日が

くるに違いありません!

 

ペテルブルクで

マスタークラスをされた

安倍圭子先生もこう語って

おられます。

 

「ロシアに人達には

”音楽”があるのよ...ハート

 

(ウラル音楽カレッジで演奏する

キリール君)

 

 

彼らは音楽ができる...

 

 

頑張れ~

リョーニャクラス!