十力の金剛石のロシア語版

Бриллиант деляти сил

(ブリリアント・ヂェシャチ

 ・スィル)ですが 

 

賢治さんの話に合わせて

作成された、ジョストヴォ絵画マイスター

ロシア共和国功労芸術家の

マリーナ・ドームニコワさんの作品が

素晴らしいコラボとなっています!

 

 

 

ジョストヴォ絵画とは、1825年から

モスクワ州のジョストヴォの村で続く

錫(現在は鉄)のトレイの上に

エナメル細密画の技法で

花や果実が描かれる

ロシアの伝統工芸です

 

最初は男性だけが

携わってきたそうですが

第二次世界大戦で男性が少なくなり

女性のマイスター入門も

許可されるようになったそうです

 

黒い背景に、浮き出してくるように

花や果実が鮮やかな色彩で描かれたお盆、

ロシアのポピュラーなお土産として

どこかでご覧になったかもしれません

 

私も久しぶりに拝見したのですが

このロシア語版では、その色といい

大胆なファンタジックな構図といい、

 

宮澤賢治の語る、すきとおった、

トパァズの澄んだ輝き、暗い森、

まっかにそまった白樺などが

 

,ロシアの民族工芸

ジョストヴォの伝統で

見事に表現されていると思います

 

(写真はロシア語版図書用に制作された

ドームニコワさんの作品、上記のHPより

お借りしております)

 

賢治さんの作品から得たイメージを

豊かな創造性で、4つのお盆に仕上げられた

マリーナさんの、芸術性と驚くべき技量には

すっかり魅了されてしまいました

 

(尚、この本は翻訳者の

日本文化研究者で翻訳もなさる

オクサーナ・シュティクさんが企画されたそうです)

 

マリーマ・ドームニコワさんは、

1959年モスクワ州生まれ

中学卒業後、フェドスキン細密画学校を優等で卒業、

 

更にジョストボ絵画を、偉大なマスターと称される

パーヴェル・プラーホフ氏の許で学ばれます

 

「ジョストヴォ絵画は

単に花や鳥や果実を描くだけではなく

深い感情、喜び、悲しみ、幸福感を伝える、

色彩のハーモニーであり、

真のアーティストになるには

豊かな個性と人間性が要求されます


(写真は上のリンク先、ドームニコワさんの公式ページより

お借りしております))

私は、最も優しく、最も明確で、

最も明るさをもたらす色彩で

描くようにしています

それにより、土台になる金属の

冷たい感触を温められるような気がするからです

 

私のジョストヴォ絵画の形象や色は

人間性に普遍に宿る、善き事、美、

そして愛を表しています

私のトレイを観て下さる方々に、

そうした想いを伝えられますように」

 

(上記のドームニコワさんのサイト中の

プロフィール中のテキストより)
 

宮澤賢治の作品と

マリーナ・ドームニコワさんの

ジョストヴォ・トレイ、この

宝石のような日ロ芸術のコラボが、

ここ日本でも出版されたら良いなぁ... 

と思います♡

 

実はこの本、買ってみました

なんとトレイの色が暗くて良くみえなのです!

素晴らしい作品だけに、残念過ぎです!ショボーン