今日は、南イタリアのナポリにある

国立考古学博物館で

今年の3月5に始まった

アレクサンドロス大王モザイクの

約100年ぶりの初修復について

書いてみたいと思います

 

 

(ナポリ国立考古学博物館公開の

写真からお借りしております

以下同様)

 

世界史の教科書で有名な

このモザイク画は、1831年に

ポンペイ遺跡の裕福な家

「ファウヌス」の応接室の床で

発見されだそうです。

 

大きさは 縦 3.13m x 横 5.82m

アレクサンドロス三世と

ダレイオス三世が

初めて相まみえた、

 

紀元前333年、11月5日の

「イッソスの戦い」が

モザイクで描かれています

 

大王の死後比較的早い時期に、

マケドニアの宮廷を飾っていた

ギリシア絵画が基になっていると

言われていますが

 

今回は、モザイク画がこの形になった
1916年以来初の修復ということで、

 

慎重な前調査と検査のもと、

最高のテクノロジーが使用され

作業過程も暫時公開されるそうです

 

 

小学生の頃、家にあった、

故尾鍋輝彦先生の

ジュニア版「絵で見る世界の歴史」

シリーズ第二巻、

「ギリシアとローマ」を偶然読んで

 

豊富に載っていた、

美しいギリシア彫刻や

(ローマ時代の模作ですが)

神話や、歴史の話に

すっかり夢中になって

 

イーリアスと

アレクサンダー大王の

大ファンになった私は

 

いつか、このモザイクを

現地で見るのが

そのときからの夢でした♡

 

その夢がやっとかなったのは、

7年前、サレルノとナポリに、

イタリアの友達が

招待してくれた時でした

 

実際に見たモザイクは

大きかったです!

 

少し離れたところから観ないと

全体が見渡せません!

 

(それが、ポンペイでは

 床にあったなんて!

 ローマ人の罰当りめが!

 (失礼!<(_ _)>)

 といいたくなりますが....)

 

若きアレクサンドロスと

マケドニア軍が、

ペルシア軍を撃破した

イッソス (現シリア北部) の戦い

 

23才のマケドニアの青年王は、

名高い勇猛な騎兵

 「仲間部隊」の先頭に立ち

 

ペルシア軍左翼の中央を突破!

 

そして素早く旋回して

今度は、ペルシア軍の

隊列に生じた裂け目に、

すかさず突入します

 

愛馬ブーケパラスとともに、

自らの手で、一気に大王を

 

(この時点では、大王はまだ

ダレイオスの方でした!)

 

倒さんと、迫った

その緊迫した瞬間が

見事に描かれて、

凄い迫力です!

 

アレクサンドロスの

大きく見開かれた目、

きりりと結ばれた口元

 

 


 

とっさに戦車に乗り換え
逃げ去ろうとする、

ダレイオス三世との

対比が見事です!

 

(対比列伝)
 

 

 

NHKでもやっていましたが、

実はこの修復のニュース、

前もってイタリアの友人から

聞いておりました

 

ミケーラさんという、

チャーミングな若き友人

ナポリ東洋大学を卒業し

ガイドの勉強中で

 

私が子供の頃からの

アレクサンドロス大王のファンと知ると

伯父上のサレルノ大の先生とともに

ナポリに招待して

考古学博館を

案内して下さったのです


その後も、大王関係の

ニュースがあるたび

イタリアからメールをくれます

(プロフィールのカヴァーも

ミケーラさんの撮影です)

 

今回はそんなミケーラさんが

送って下さった

もう一枚の素敵な写真も、

ご紹介させてください

 

1916年に初めてモザイクが、

今の形に立てられた時の写真ですダウン

考古学博物館のアーカイブより

 

 

それにしても、

このモザイクが、

ナポリにあることに、

大王は大変満足されている

のではないか、

 

という気が致します

 

と申しますのは、

この美しい歴史的な街には

ヨーロッパ最古の東洋学の権威、

ナポリ東洋大学、

 

更には、大学や博物館が

その名を冠している

フェデリーコ二世(1194-1260)により

創設された、ナポリ大学があり、

 

(フェデリーコ二世は

イスラム文化を

心から愛していました)

 

歴史的にも、

東西に開かれてきた

伝統ある美しい街は、

 

かくも短く激しい生涯で、

東西の交流を成し遂げた、

アレクサンドロス大王モザイクが

 

未来永劫憩うに

相応しい地であると

思えるからです

 

ナポリに行ってまず感じたのは

通りを行き交う方々に、

美男美女が多いこと!

 

男性も女性も、

まるで考古学博物館から、

抜け出したきたように、

彫りが深く、美しく、

温かですハート 

 

 

旧い歴史的な建築も素晴らしく、

ナポリ湾から見わたす

ヴェズヴィオ山の偉映と

 

どこまでも青い海、

松の絶景

 

美味しいいピッツァや

伝統ある素敵なお店に

美味しいカフェ

 

 

 

「ナポリを見すして死ぬな!」

といわれるのも頷けます

 

状況が良くなり、

機会がありましたら

 

是非、

 

更にハンサムになった

二人の大王達に会いに

魅惑的なナポリに、

お出かけになりませんか?

 

 

 

 ポジリッポからみたナポリと

 ヴェズヴィオ