「なぜ天皇は尊いのか。それは皇祖、つまり初代天王の血を受け継いでいるからである。歴代の天皇は、皇祖の血を受け継いできている。それゆえに天皇は尊いのである。」竹田恒泰



民の声は天の声。天命あるが故に皇室は尊いが、すなわちそれは、国民から尊敬されているから尊いのである。

秋篠宮家のように民心が離反し、警備もなく民衆のなかに入ってゆけば、罵声をあび、卵を投げられるだろう。

チャウシェスクのように民から憎まれるなら、武装しなければ民衆からリンチをうけ、殺戮される。

皇室は民から尊敬されているが故に尊い。最初の神武天皇が尊いからではない。神武天皇(当時は大王)クラスの王など日本中に掃いて捨てるほどいた。のちに皇室が日本を統一し、尊敬される地位にのぼったから、その余徳で始祖の神武天皇まで価値があがっただけである。まあ、どの時代でも
、始祖は蜂須賀小六の親のような盗賊、略奪者、海賊、山賊、冒険野郎、と相場が決まっているではないか。

竹田恒泰の思想が危険なのは、まるで神武天皇は特別なカリスマ、神にちかい存在であるから特別に尊く、その血(Y染色体〜エセ科学)をひいているから皇室や、旧宮家の子孫にすぎない一般人までが特別な尊い存在、であるかのようなニュアンスを感じさせるところにある。

はっきり言って、日向から大和盆地に攻めこんで勝利したからと言って、そのY染色体が特別格別に芳しく日本でもっとも優れているなんて事は100%ない。まあ、冒険野郎だったのはまちがいないが。

そんな訳で、私は神武天皇の存在は信じ、尊敬している。が、そのエセY染色体やらDNAが特別他より優れているという妄想にはおつきあいできないだけである。

もし神武天皇の血が尊くスペシャルなら、承久の乱である武士が怒鳴った。「誰か昔の王孫ならぬ」。天皇の子孫でない者がどこにいるんだ!みな天皇の子孫だぞ!。まさにそのとおり。統計的に民衆の子孫は耐え、統治者の子孫が国民の相当な割合を示すという研究がある。あれはジンギスカンの子孫だったが。日本人の大半はむかしの天皇、皇族の子孫なのだ。

だまされやすいバカを相手にしてくれたまえ。竹田君。