「數へ歲」考 | 解放

解放

日本的革新運動

 蓋し「年齡のとなへ方に關する法律」なるものは西洋的合理主義に習ひたるものにして、今日の社會惡の少なからぬ遠因となつてゐる。此れ何ぞ禍と爲らざらむや。

 卽ち、此故に吾國は時代を超越せる民族的一體感を失つた。剩へ反傳統の思潮が世を覆ふに至りしは否定すべからざる事實である。歷史を輕視せる世人は、嘆かはしくも邦家の獨自性を「古き世の遺制なり」と侮り、常に卑陋なる文化を「新しきもの」と錯覺しつゝある。

 西洋由來の諸思想と、その發想なるは 皇神の嚴くしき本邦にとりて相容れざるものである。或は松の樹に梅の枝を接木するが如くして、容易に順應すること能はざるものである。然らば心ある人は、禁籠せられたる 皇國體を解き放ち、本然の天理に立ち歸りて、今こそ擧國一體の實を擧ぐるべし。

 

 

和田伸也


我が町の「歳神塔」