皆さま、お疲れさまです。

 

さて、#209でお話したように、今回はミャンマーで実施した村落開発(コミュニティ開発)のプロジェクトのうち、いくつかをご紹介しましょう。

 

色々と試しましたが、予測しなかった、あるいは付加的な成果が発生したのは村落発電でしょうか?村に電気がきたら、ほんとに生活が大きく変わりましたね。

 

村落発電は3カ所の村で試行しました。一つは牛糞発電。これは牛糞を発酵させメタンガスを発生させます。このメタンガスでディーゼルエンジンを回し、それに直結したダイナモを回して発電します。


牛糞を集めることが必要ですが、牛糞は村にあります(最初の写真は牛糞からメタンガスを取り出すタンク、次はディーゼルエンジンとダイナモ)。

次に、多くの村では米を作っているわけですが、籾殻を燻炭状にしますとバイオマスガスができます。このバイオマスガスでディーゼルエンジンを回し、直結したダイナモを回します(最初の写真は建設中の籾殻バイオマスガス発電)。この発電システムの面白いところは、夜は発電、昼間は精米機を回せることです(2枚目の写真ご参照)。 

 最後は一番簡単な仕組みとなりますが、ディーゼルエンジンにそのまま購入した軽油をいれて稼働し、それに直結したダイナモで発電です。軽油を購入することが必要ですので、コストは3種類の中では一番高くなります。

 

3種の発電はいずれも直流ですね。でもって、蛍光灯は直流でも交流でもつくのですね(これ、初めて知りました)。テレビやビデオは交流ですので、個々の家庭でDC-ACコンバーターを購入して頂く必要はあります。

 

電気がくるとどのように生活が変化するか???私たちが想定したのは、なにせいずれも貧しい村々ですので、昼間やっている小規模産業(バケツ作り、機織り、タナカグラインダー*作り等々)を残業して生産量を増やすと思ったのですね。

 

*:ミャンマーの方は頬にタナカ木をすりつぶしたコナを塗ります。これを作る石つくりの直径20cmくらいのグラインダーです。

 

ところが、一番の効果なりうれしいことはと聞きますと、『家庭団らん』がダントツのトップできました(下記写真ご参照)。特に明るくなった夕食の食卓、そして夕食後の家庭での雑談、隣の奥様方との雑談と続きます。また、テレビのある家庭に集まってのビデオ観賞(韓流ドラマでした(ノд`@))もやっていました。

 ちなみに、これまでの明かりは『ろうそく』です。ろうそくって、一本あたりは安いのですが、常に数本を使う必要があります。結果、ちょっと驚きますが、牛糞発電とか籾殻発電の維持管理コストの2~3倍になるのですね。また、ろうそくは火事のリスクが常にあります。

 

『家庭団らん』の次にはいろいろときました。例えば、夜に明るい蛍光灯の下で勉強ができるようになった(最初の写真ご参照)。また、これはちょっと驚いたのですが、ボランティアで夜の塾が開催されました(2枚目の写真)。


ちなみに、電化がなされた小学校のテストの成績をフォローしたのですが、電気の無い村に対して約2割増しの点数でしたね。

 その他、ミャンマー人(ビルマ人)は仏教徒ですが、お年寄りの夜の読経会も開催されました(下記最初の写真ご参照)。そうこうしている内に、読経会を行う建物の隣に村長さんが仏教関係や小学生向けの本を集めた簡易の図書館までできちゃいました。

 そして、バケツ作り(写真ご参照)や機織りなどの、小規模産業による残業の実施、また村にはキオスクがありますが(2枚目の写真参照)、営業時間の延長、これによる売上げの増と続きましたね。


ただ、これらのお金につながる活動はさほど盛んにはなされなかったですね(私たちの想定は大きく外れました)。

 といういうことで、村に電気がくるとホントに生活が大きく変わりますね!!私たちもフォローしていて、ホントにうれしかったです。なお、電気ですので、本当はそれを使っている夜にフォロー活動をしたかったのですが、、、、、、、

 

外国人が夜に村にいたりすると、もう大変な騒ぎとなりますね。警察に拘留されて、日本大使館も巻き込まれるでしょうね。したがい、夜のフォローはすべて現地職員に御願いしました。。。。残念でしたね。

 

ということで、本日は村落発電の紹介でした!

 

では、皆さまお元気で。本日も生き抜きます!