皆さま、おはようございます。ご訪問、ありがとうございます。

 

さて、先週、今週と投資信託協会が実施したZ世代やプレシニア・シニア層の投資に関する意識・実態調査結果につき紹介してきました。本日は、私自身の投資に関する意識や実態につき共有させていただきます。既に、過去のブログ#101~106でも述べたことですが、本日はもう少しベースのところをお話したいと思います。

 

私自身の投資はかなり新しい2020年3月が初めてでしたが、始めるにあたってはいくつかの書籍に書かれている内容に影響を受けました。いくつか読んだのですが、中でもシーゲル教授の『Stocks for the Long Run』にある米国市場での実績、またピケティ教授の『21世紀の資本』にある基本定理アール大なりジー:r(資本収益率)>g(経済成長率)には強い影響を受けていると思います。


下図は、『Stocks for the Long Run』に掲載されている種々の資産の過去1801年~2021年(221年間)の実績です。縦軸は対数表示になっています(比率が等間隔に調整された軸)。一番上のStocksは株式(市場全体)、2番目のBondsは長期国債、Billsは短期国債、Goldは金、CPIは消費者物価指数です。

株式のパフォーマンスが圧倒的に高いのが判ると思います。1801年に1$で購入した株式は、2021年には5千4百万$となっています。1$を150円で換算しますと、1801年に150円で購入した株式は、2021年には81億円になっているということです。平均の年成長率(利回り)は8.4%となります。

 

もちろん、個別株だと倒産等により0になるリスクはあります。しかしながら、例えば米国を代表する500社を詰め込んだお弁当パックに相当するS&P500系や米国全上場会社約4千社を丸ごと購入するVTI系投資信託を購入すれば、0になるリスクは避けられます。なお、上記は米国株式市場に上場されている株式全体を表しています。

 

もう一つチャートを共有いたします。下の図は株式、長期債、そして短期債を横軸に示す保有期間に応じてどのくらいの利回りがあったかを過去の実績から求めたものです。例えば、一番左側は1年間だけ3つの資産を保有した場合の実績利回りですが、株式を見ますと最大では一年間で67%もの利回り(1万円が一年後には16700円)になった年があるものの、逆にマイナス39%となった年もあります(1万円が一年後には6100円)。

そして、20年間の長期にわたって株式を所有すれば、最低でも1%のプラス利回り、最大では13%近い利回りが得られています。すなわち、20年という長期になりますが、それくらい株式を継続保有すれば、過去の実績においてはすべてプラスのリターンがもたらされるということになります。損はしなかった、という実績ですね。

 

上記のチャートは221年間という超長期を対象としており、1930年代の世界恐慌の時期を含んでいます。これを除けば、例えばS&P500の株価チャートは2000年のITバブル崩壊、そして回復したと思えば今度は2008年のリーマンショックによる暴落と続いた期間では、その回復に計14年間を要しています。逆から考えれば、暴落にあっても14年間耐えられれば暴落前に回復しています。

 

ところで、10年に一回の頻度で約半値まで暴落する相場はやってきます。500社の詰め合わせ、あるいは4000社の詰め合わせの投資信託でも半値までの暴落は10年に一回はやってきます。10年に一回は、1億円資産は5千万円になるということですが、これに耐えられればいずれ回復していく可能性はあるといえます。あるいは、ここで買い向かえば、結果として安値で購入しますので回復は早くなる、ということになります。

 

そして、ピケティ教授のアール大なりジー:r(資本収益率)>g(経済成長率)にも影響を受けました。rとは、株式益などのように資本から入ってくる収入のことです。そして、gは給与所得などによって求めることができます。過去200年以上のデータを分析していますが、は平均で年に5%程度、gは1%から2%の範囲で収まっています。事の是非はともかく、これは資産としてはとして手軽な株式証券を持つべきであろう、と何となくですが思いました。

 

ただ、私の場合は、長期投資にはやや、いやかなり不安はあります。腎臓がんは寛解したものの再発の可能性はあります。また、副作用により血中ナトリウムが尿に排出されやすい体質となったため、腎臓は左の一つだけなのに減塩食を摂れません。かつ、副腎皮質がコルチゾール(ホルモンの一種)を自己生産できなくなった等のハンディを抱えることとなりました。

 

上記のハンディやいまの年齢を考えますと、ホントに長期投資ができるかな、という不安はあるのです。ただ、株式や投資信託は相続が可能です。まあ、妻も娘も私の証券会社と同じところに口座をもっていますので、私が思ったより早死にした場合は、それらを引き継いで長期投資をやってくれると思っています。

 

上記より、私自身はある程度の自信、少なくとも多少の上げ・下げにはさほど動揺もせず投資をたんたんと継続している、という状況にあります。では、本日もよい日でありますように!