皆さま、おはようございます。ご訪問、ありがとうございます。昨日の血液検査ですが肝機能は若干の改善、ただ貧血や甲状腺機能は若干ですが低下傾向でした。結果、明後日10月2日には(仮)退院して、あとは自宅療養および外来診断が当面となります。

 

さて、この前、私のブログに初めての方から「いいね」をもらいました。うれしいですね!その方のブログを見ますと、私と同じ腎臓がんにて全摘でした。でも、その方の手術後の回復の速度は超人的ですね。すぐに1万歩の散歩をこなしています。私の場合、疝痛や鈍痛に悩まされましたので、当初は2千歩から始めて8千歩までもっていくのにそれなりの日数を要しました。

 

そしてその方が、船戸先生の「がんが消えていく生き方」をご紹介されていました。私も購入して読んでみましたが、一気読みしてしまいました。船戸先生はもともとは外科医にて多くのがんを切ってきた医師ですが、ある時からメスを捨て在宅看取り医になります。

 

書籍の中では、私自身が感銘を受けた安保先生(#40~44ご参照)のことにも触れてあり、共感した部分がかなりありました。本日は、それをご紹介したいと思います。船戸先生と私には共通点があります。それは、先生も腎臓がんになり全摘を行ったという点です(がんの大きさも6cmくらいとほぼ同じ)。

 

ただし、私は右側の腎臓を失いましたが、先生は左側腎臓でした。そして、先生の腎臓がんは転移がなかったために、手術による全摘後はご自分が運営するクリニックにて補完・代替医療をなされています。いわば、手術による全摘という標準治療をまずは行い、その後に補完医療*を加えたということのようです。

 

*:例えば高濃度ビタミンC点滴、還元電子治癒、加熱療法、HPS入浴法,リンパ球点滴療法、漢方治療、サプリメント等

 

私の場合は肺に転移がありましたので、原発巣の右腎臓の全摘後は免疫チェックポイント阻害薬であるオプジーボとヤーボイ併用による免疫治療に入っていったわけです。5月8日に免疫治療3回目を実施したところで副作用が激しくなり、今日でも入院していることはこれまでのブログで共有させていただいたとおりです。

 

先生は医療従事者ですので、ご自分のがんを含めて、とにかく数多くのがん患者さんを見てきました。すなわち、臨床経験、実務経験、がんに関係する人生経験などむちゃ豊富です。このように船戸先生と私は同じ腎臓がんにて全摘を経験していますが、異なる点は当然ながら多々あります。

 

先生はがんは患者さんの病気であって、健康に自信があったこともあり自分ががんになるとは微塵も思っていなかったそうです。ここは健康に自信があった私も同じなのですが、先生の場合は『がんは自分が直す病気であり、自分ががんになるとはついぞ思ってもいなかった』ということですね。

 

そして人間ドックでがんと診断されるわけですが、自分ががんになるはずはないと思っていらっしゃる先生、まずはご自分のクリニックの先生に「知り合いのCTスキャンだがどう思う」と聞いてみます。結果は、「はい、がんです、手術だわ」です。そうしますと、先生はかなり混乱してしまいます。死を意識して震えたそうです。

 

対する私ですが、特段に震えることもなく、まずは目の前の事案をとにかく片付け始めました。1月10日にがんと診断され、1月25日にはもう手術の予定が入りました。その間、責任者を務めていた3つのプロジェクトの交代要員や新しい体制の確保、そしてプライベートでは公共料金などの名義とクレカや口座支払いに関し、すべて妻名義への変更手続を開始しました。

 

加えて証券口座などの整理と万一に証券を相続できるよう、同じ証券会社にて妻や娘名義の口座の開設準備なども行いました。最後は万一に備えての葬式とお墓について、自分の希望を家族3人に伝えておく、ということまでやって手術となりました。とにかく多忙でしたので、落ち込むとか不安に震えるとかいったこととは無縁でした。

 

自分は落ち着いていたということを自慢しているわけではなく、がんという病気の重大性を少しも判っていなかったのが私ということになります。そして船戸先生は医師であり若い頃は多くのがん患者を手術してきた、また、ご自分のクリニック開業後は看取ってきたことからがんの怖さ、手強さをだれよりもご存じです。このことが、先生ががんと診断された後の恐怖や震えにつながったのだと思います。

 

私の場合、免疫治療を受けることができず、従来の抗癌剤治療を行っただけでは平均余命は17ヶ月に過ぎないというのを知ったのは手術も終わり、かつ免疫治療が開始された後だったと思います。すなわち、従来治療のもとでは「延命治療」がベースということを最初に知っていたら、これはやはり相当に取り乱したと思いますね。知らないというのは、これは強いですね!

 

続きは次回のブログとさせて頂きます。今日から10月が始まります。よい一日、よい週、よい月でありますように!