私は体育の授業を取っていて、その中でも卓球だけのクラスだ。
取った理由は簡単で、元卓球部だから。
良いラバーを使っているのでいつも通りの卓球をしようと思っていた。
もちろん本気でやるという気でもいた。
しかし、いざ始まってみるとブランクのせいか失点を重ね、経験者である私が初心者に負けてしまったのだ。
これこそ「弘法にも筆の誤り」ということなのだろうか。
私の心は大樹が折れるようにボッキリ折れ、プライドや自信もズタボロになってしまった。
私は中高卓球部で、体育で卓球をやるときは、「どんな相手でも本気で」と言い聞かせてやっていた。
それが故に手加減ができなかった。大学体育での卓球でも同じように臨むと決めていた。
しかし初心者に負けたのは元卓球部のプライド・自信を失い、自分の才能のなさに悲観していた。
「才能なんて借り物なんだな」とも思った。自分には何の才能があるのかも分からなくなった。
私は写真以外なにも取り柄のないカメラバカなのか。
しかし、次の週の体育ではリベンジを誓って臨んだ。誰が来ても本気でやる。
手加減などしない。手加減したらまた同じ目に遭う。経験者同士で負けるのは仕方ないが、もう初心者相手に負けたくない。そして手加減なく試合に臨み、リベンジを果たした。
しかしリベンジできたからといって油断してはならないのがスポーツだ。
これからも本気で臨もうと思う。