宮澤×横山
「…ねぇ、さっきの見た?」
「見た見た!吹き出しそうになったよ。」
ダンスの振りの確認をしていると
横を通った二人の研究生が楽しそうに話している声が耳に届いた。
何か面白いものでも見たんだろうと、
そのときは特に気にすることもなく続けていたが
二人の後に通った人達も似たような反応をしていたため
その面白いものへの好奇心が強くなってしまい
結局、ダンスを中断して見に行くことにした。
ワクワクしながら歩みを進めるとすぐに
それと思われる黒い物体が床に転がっているのを発見。
更に近づいて、何であるのかを確認し…
思わず顔がにやけた。
「なんちゅー格好で寝てんのよ、由依は。」
黒い物体の正体は、黒いジャージを着て
床でぐっすり寝ている横山由依だった。
ちなみに面白ポイントは、床で寝ていることではなく彼女の寝ぞう。
…なんていうんだろう、上半身だけ見るとちょっぴりセクシーなんだけど
引きで見るとものすっごくシュール。
マスクをしているから、表情がよくわからないところがこれまた良いというか…
とにかく、言葉では表しきれないほどの面白さなのですよ!
とりあえずブログのネタ用に写メを撮り満足すると
床で寝るのは体を痛めそうなので膝枕でもしてあげようと思い立ち
起こさないようにゆっくりと由依の頭を持ち上げて
正座した自分の膝に乗せる。
「…ふふ、可愛いなぁー。」
ほっぺたをプニプニしたり、軽くつねったりして遊んでいると
最近溜まっていた疲れも吹き飛んで
幸せな気持ちになれた気がしてくる。
本人は特別何か狙ってやっているわけではないのに
一緒にいる人を笑顔にさせることができる。
それが由依のすごいところなんだよなぁ。
「由依ー。」
「…」
「佐江を癒してくれてありがとうね。」
「…」
そう言って頭を撫でると
自分の膝で眠る由依が少しだけ微笑んだように見えて
もうニヤニヤが止まらなくなってしまったのでした。