フェニックスリーグ参加メンバー
【第1次(10月5日~12日)出場メンバー】
■監督 堀江賢治(徳島)
■コーチ 斉藤浩行(愛媛)加藤博人(徳島)
■投手 弦本悠希(徳島)光安祐揮(徳島)大川学史(徳島)徳田将至(愛媛)
入野貴大(愛媛)岸敬祐(愛媛)能登原将(愛媛)石田大樹(長崎)土田瑞起(長崎)
■捕手 山村裕也(徳島)靍岡賢二郎(愛媛)富岡拓也(長崎)
■内野手 東弘明(徳島)國信貴裕(徳島)秋山繁(愛媛)金城直仁(愛媛)武田陽介(愛媛)
陽耀華(長崎)
■外野手 関口大志(徳島)神谷厚毅(徳島)髙田泰輔(愛媛)西村悟(愛媛)末次峰明(愛媛)
大西正剛(長崎)
投手力が得点力不足補う FD今季の投打データ
2010年シーズンの高知FDの個人記録がまとまった。今季は攻撃陣の主軸が抜けたため定岡監督は「投手力と機動力」をチームの柱としていたが、この両部門の好成績が目立つ結果となった。個人データを基に、10月2日から香川OGと戦うチャンピオンシップを展望する。
昨季本塁打王と打点王のカラバイヨ(現オリックス)や盗塁王の山伸、3割近い打率の古卿(現愛媛MP)が抜け、得点力は大幅に低下。総本塁打は49本から19本に減り、350点だった打点も259点となった。
非力な打力をカバーしたのが機動力だ。盗塁は昨季の106個から、186個へと大幅増。46個で盗塁王の安田、37個の流、27個の村上のほか、4番龍央も9盗塁を記録するなど全員が果敢に次の塁を狙った。四死球や失策の走者を、ワンヒットでかえす効率的な得点シーンも目についた。
勝負強さも光った。昨季は1試合もなかったサヨナラ勝ちが3度。試合を決めた一打は、5月14日の長崎戦は7番村上の適時打、8月1日の徳島戦は8番大谷の本塁打、9月18日の香川戦は3番梶田の逆転適時打と、上位下位問わず、勝負強いバッティングができた。
もちろん接戦を制したもう一つの要因は、投手陣の踏ん張り。リーグ記録の12連勝をマークした前期は、左右のエース吉川、野原と副主将山隈が防御率1点台で踏ん張り、投手戦をものにする展開が目立った。
吉川、野原が故障で抜けた後期は山中、山崎の若手が、ローテーションの柱となった。中継ぎ陣も踏ん張り、規定投球回数に到達しなかった浜田、丸野、武田も含めて、投手陣全員が防御率1~2点台を記録した。
CSで対戦する香川は、総合力が抜きんでている。FDはレギュラーシーズンと同じく、投手陣が相手の攻めをしのぎ、少ない好機で得点するゲーム展開が求められる。全員野球で立ち向かいたい。
[高知新聞 ]
新人安田が盗塁王
28日、レクザムスタジアムで香川OG―大阪の交流戦を行い、1点を追う大阪が九回、岡下の2点適時三塁打で勝ち越し、5―4で逆転勝ちした。
この日でレギュラーシーズン全日程が終了し、個人タイトルも確定。高知FD勢では新人の安田が46盗塁で、2位のFD流(37個)を大きく引き離してタイトル獲得した。
そのほかの部門でタイトル獲得はなかったが、投手部門では防御率10位以内に1・78をマークした吉川をはじめ、山中(1・96)、野原(2・41)、山崎(2・47)の4人が入り、投手陣の層の厚さを示した。
リーグ王者を決めるチャンピオンシップは前後期優勝の香川と年間勝率2位のFDが対戦。3先勝方式で香川が1勝のアドバンテージを得て10月2日から行われる。第1戦は同日正午、高知球場でプレーボール。
安田 韋駄天ぶりを発揮
新人の安田が46個の盗塁を重ねてタイトルを獲得。自慢の俊足を生かした韋駄天(いだてん)は、機動力野球を目指すFDの中でも一番の切り札になった。
開幕直後は下位を打っていたが、4月4日の長崎St戦で初安打と初盗塁を決めると、次第に実力を発揮し始める。同24日の三重戦で3安打3盗塁を記録。5月中旬には1番打者を任されるようになった。
前期で27盗塁した安田は、2008年に元FDの山伸がつくったリーグ記録「53盗塁」の更新に目標を定めた。当時より4試合少ない年間76試合だが、終盤戦では「(更新まで)あと○個ですね」と常に記録を意識。
しかし、リーグ記録を視界にとらえたところで思わぬハプニングに見舞われた。今月18日の香川OG戦で、逆転サヨナラ勝ちの走者として本塁を踏んだ際、三塁ベースを回る時に左足の腱(けん)を痛めてしまったのだ。
以後は試合を欠場。6試合を残して無念のリタイアとなった。今は10月2日に始まる香川とのチャンピオンシップ出場を目指し、懸命のリハビリ中。「大事なところで自分の足を生かせるようにしたいです」と復活を誓った。
[高知新聞 ]