伊良部右手故障でFD退団 | You can do it

伊良部右手故障でFD退団

四国・九州アイランドリーグ(IL)の高知ファイティングドッグス(FD)は14日、伊良部秀輝投手との契約を解除したと発表した。右手けんしょう炎で今季中の復帰が困難となり、本人から退団を申し出た。40歳の日本プロ野球組織(NPB)復帰挑戦として全国から脚光を浴びたが、ILでのアピールはかなわなかった。


 ロッテや大リーグのヤンキースで活躍した伊良部は、2004年シーズンを最後に阪神を引退していたが、今年6月、米独立リーグで現役復帰。NPBの球団入りに向けたアピールの場としてILを選び、8月に高知FDに入団した。


 FD入り後、四国銀行との交流戦で1イニング投げた後、8月23日の愛媛MP戦で初先発し、7回を被安打7で3失点。同29日の長崎St戦は5回を6安打5失点で、いずれも勝ち負けはつかなかった。


 マネジメント会社などによると、今月に入ってから右手に違和感を感じたため、先発ローテーションから外れ、病院で検査。けんしょう炎で全治3週間と診断された。ILのレギュラーシーズンは今月中で終了するため、復帰を断念したという。


 伊良部は13日に離高。マネジメント会社を通じ「3週間投球できないままチームに在籍しても迷惑が掛かる。今後は治療に専念し、また別のステージで投げられるよう調整したい」とコメントした。



〝超ビッグネーム〟去る


 FDにやってきた〝超ビッグネーム〟伊良部が退団した。脚光を浴びた「40歳の再挑戦」はあっけなく幕を閉じ、球団関係者は口々に「残念」と漏らした。


 伊良部はこれまでILに所属した元プロ(NPB)選手や、メジャーリーガーの中でも実績、知名度ともずぬけていた。かつての「暴れん坊」的なイメージも手伝い、IL参戦は全国級のニュースとなった。


 集客力も抜群。8月23日、初先発した高知球場は、午前中の試合だったが、今季最多の1072人を集めた。球団はオリジナルグッズをつくりサイン会も開催。伊良部効果を営業面でも最大限に活用していただけに、武政重和球団社長は「もう少し、高知のお客さんに勇姿を披露してほしかった」と落胆を隠さない。


 2試合12イニングで防御率5・25。剛速球でねじ伏せる全盛期の面影はなかったが、フォークやカーブを効果的に交える投球は、ベテランらしい「モデルチェンジ」を模索する伊良部の新たな可能性を感じさせた。


 藤川順一GMは「投げられないことで、一番ショックを受けているのは本人ではないか。残念としか言いようがない」と貴重な戦力の離脱を嘆き、伊良部の〝本気度〟を疑う声に反論する。


 合流当初は遠慮がちだったナインも次第に打ち解け、アドバイスを求める選手は日に日に増えていったという。中平大輔主将は「野球に対して深い考えを持っている人だと感じた。短い期間だったが、自分たちにとってはいい経験だった」と、早すぎる別れを惜しんだ。



高知新聞