日本舞踊の稽古に毎月2回通っていますが、
習い始めた時、意外だったことがあります。
習うまでのイメージは、決まりきった型があって、
それを細かく細かく覚える。
個性を尊重するよりも、皆同じ型にはめて、稽古する。
そんなイメージでした。
ところが、実際はその真逆でした。
個性をものすごく大事にするのです。
手の位置ひとつにしても、その人の骨格や体型によって、位置が変わる。
その人の良さ、美しさが一番出るところにする。
年齢によっても、その味わいが一番よく出るような形に変えていく。
指導方法にしたって、基本的に1対1でやります。
なぜなら、人によってかける言葉は変わるから。
例えば、「肩の位置まで手を上げて」と伝えたって、
十人十色で、全く同じ位置に手を持ってくることはない。
だから、その人のクセを把握した上で、相応しい言葉をかける。
躍りの形から、指導方法に至るまで、
個性をすごく大切にしています。
日本人は、本来は個性を見抜き、それに合わせた指導をしてきたのかもしれないな、と思いました。