社会人にとって円滑な「コミュニケーション」は仕事の成否にかかわる基本的な要素。


またそれは、人間関係を作る手段でもあるため、「マナー」が伴わなければならない。


しかし、それらをきちんと身につけるには、それなりの訓練が必要なのだが…。


皆さんは、日頃から自分の言動が、相手からどう見られているのかを考えてみたことがあるだろうか?


ビジネスシーンにおいては、自分では全く意識していないにもかかわらず、相手に不快感を与えてしまっていたなどということはよくある話。



●あなたの言動は、相手にどう見られているのか?

ここからは、日頃の自分の言動を客観的に振りかえるきっかけとして、コミュニケーションで陥りがちな「落とし穴」をそのケースごとに紹介します。


●社会人の第一歩は謙虚であること


・落とし穴1
学生時代のバイト経験から、電話の対応は慣れたものと思い込んでいると、かえってちゃんとした電話応対を学ぶ機会を逃したり、勘違いしたまま覚えてしまう危険がある。

「謙」とはへりくだること、「虚」は自分を ”虚しく” し、消し去こと。

少々乱暴な言い方だが、特に最初のうちは職場環境の中に自分を持ち込むのではなく、自分が環境に溶け込むようなイメージで職場の人と付き合えばいい。

例えば教えられたことを自分の浅い経験に照らして判断し、理解した気になるのはとても危険だ。

特に社名は、初めて耳にしたときにはきちんと聞き取れないことも多い。

自信満々で電話を取ったものの「○○商事です。……(相手が名乗る)……はぁ?」などとなってしまわないよう、一から覚えなおす気持ちで取り組もう。


●責任感の強さが社会人としての質を決める


・落とし穴2
指示・命令が重なった場合には、優先順位を絶対に自分で判断してはいけない。例えば先輩から、夕方の会議に間に合うよう、資料をまとめておくように言われた。

しかし、そのあとに課長から別の仕事を命じられたとする。

先輩の上司の命令ではあるが、タイムリミットのある会議資料を後回しにすれば間に合わないのは明らかだ。

それは課長の責任ではなく、課長に理由を話さなかった自分の責任だ。

この場合は、あとから命じた課長に訳を話して、改めて指示を仰がなければならない。


・落とし穴3
訪問や納期など、時間に関する約束事は多いが、不測の事態が発生しやすいのも時間の約束。

たとえば、タクシーが渋滞にはまってしまい、約束の時間に遅れてしまったとき、「道が混んでいたので約束に遅れました」という言い訳は通用しない。

ただいくら努力しても、約束を守れないことは往々にしてある。

しかし、ビジネスの関係では、その「努力」というプロセスよりも、約束を守れたかどうかという結果が重視される。

何としても約束を守るという行動の原則を、自分の中に確立しよう。


●人間にも仕事にも積極的にかかわろう


・落とし穴4

自分の指導係や、先輩・上司を嫌がっていないだろうか。

一生懸命やっているのに、いつもアラを見つけて指摘してくる、優しさが感じられない、話しかけて欲しくないときにも話しかけてくる……。

しかし、相手は人間関係のベテランぞろい、自分のような気持ちは相手には筒抜けだということを心に留めておこう。


対面する相手は自分の鏡。

相手を嫌えば自分も嫌われる。


学生時代であれば、付き合いたくない人や関心のない人との関係を避けることもできただろう。

しかし、社会ではそういうわけにはいかない。

人間的な好き嫌いを超えて積極的に働きかけなければ、よい人間関係は作れないのだ。