ES335さん
(本名:ES335 Reissue/チェリーレッド 享年 5歳)


 すでにご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、銀杏祭が開催されていた大阪市立大学において9月4日夕方ごろ、リクーム氏の親友であるES335さんがライブ中に首の骨を折って死んでいるところを同じバンドのMさんが発見しました。死因はもはや持病である機材トラブル多発とライブで著しく気分を高揚させたリクーム氏が、サッカーのスローインのような格好で頭上から叩きつけたことによる、ヘッドと胴体の分離。その他、ピックアップのネジも大破した模様です。

 リクーム氏は日頃から「ギターを痛めつけるのは愛情の裏返し。大好きだからこそぶん投げる」と意味不明の発言し、奇行を繰り返していましたが、今回の件でさすがにこたえたようで、ライブ後は酒を飲み、控室でふて寝を決めていたそう。それもそのはず、このES335さんはリクーム氏がかねてから憧れていたスウェーデンのバンドのギタリストに倣って、4年前に「男の18回ローン」を組んで約18万で購入。その後は毎月の後遺症(ローン)に悩まされつつも常に第一線で使用され、大学時代の酸いも甘いも共にしてきた仲でした。死ぬまで弾き続けることを誓い合った、そんな最中の突然の別れ。享年5歳。

 数日後、何とかこの親友を蘇生してくれるブラックジャック先生を探してリクーム氏は楽器屋に出向きました。最初は「うわ、こりゃひどいですね~。」と驚いていた店員でしたが、話してみると「修理に出さないとわからないけど、少なくとも5~6万はかかるし時間もかかるが直ると思います」とのこと。やはり高いけどそれで友が戻るならと、リクーム氏は「どうかよろしくお願いします。」と深々と頭を下げて親友を預けました。とりあえずは見積もりを出してもらうということで、待つこと一週間。電話がなかなか来ないので、催促の電話をすると、「修理店に診てもらったところ、多大な損傷なので、ネックを削って当て木して強度を高める訓練を….うんたらかんたら…あと、ピックアップのネジも壊れてるので、そちらはパーツを買ってもらって….うんたらかんたら…ということで、最低12~15万はかかるそうです。しかも状態がひどいのでちゃんと直るかも不明です。ここのところ件数が多くて半年は待っていただくことになりますが…どうしましょう?」

 たぶんこれは夢だ。リクーム氏は自らにそう言い聞かせることに決めました。それにしても話が違いすぎる。12~15万?中古で買うのと変わらんじゃないか。しかもちゃんと直るかわからないなんて…。返答に困ったリクーム氏は「また後日電話します」と保留。その後、放心状態で難波を歩き回り、気づけばCDを5枚も購入していた模様です。さて、これからどうするのか、新しい相棒を見つけるのか、旧友を何とか蘇生させるのか、はたまた何もしないまま夢を見続けるのか、今後の動きが気になってるのはたぶん本人だけでしょう。





スローイングする時は高度と速度に気をつけましょう。きまりを守って明るい社会。