よく初対面でする話題の約3ステップス目として「どこに住んでるんですか?」というのがあるが、僕は毎回これを聞かれると、困惑してしまう。まぁ、この話題を振る心理としては、同じ出身だったり、あるいは同じ田舎育ちであったり、友達の住んでる街だったり、旅行先であったり、つまりは何かしらの共通点、またはおもしろさを見つけて、その場を繋ぎたいというところからくるのであろう。しかし、僕の場合においてはこの話題で繋げることはほとんどなく、次の話題を必死で探さざるを得ないのである。
僕は生まれも育ちも現在も大阪市東成区である。まず、みんなここで「西成?」と口を揃えて聞いてくる。人間は「成」の部分を聞くと、何故かそう想像するようにできているようだ。西成区と東成区は名前は似てても、地理的には全く大阪市の正反対に位置し、もちろん治安はそこまで悪くない。平和とも言い難いが、ごくごく平凡な雰囲気である。ここで、僕は「いやいや、ちょうど鏡のように正反対のところでね…え~っと大阪市の東の端かな..」と意味不明な事をしどろもどろ話さなければならない。挙句、相手はたぶんわかっていないまま、「じゃあ、どんなところ?」と突っ込んでくる。ここでも僕は困る。東成区は市内ではあるが、都会というにはそこまでビルが立ち並んでいるわけでもなく、下町であるが世間で言う「てやんでぃ!」的下町っぽさはなく、ベッドタウンというにはあまりにも町工場が多すぎるし、田んぼがあるほど田舎でもない。じゃあ有名な場所とかあるかといわれても、目立った名所はなく、あるといえば事務用品「KOKUYO」の本社と、ペットショップ「ドギーマン」の大阪本社があるくらい。商店街はさびれすぎて半分店を閉めているし、街はオシャレとは程遠い。食べる店も点々としており、何か食べようとなると、大概は市外の布施まで出るか、違う街に行くことになる。本当にこれといった特徴がない街なのだ。しいていうなら、ZIZI&BARBAR(高齢者)が多いのと、地元の中学は石鹸工場の横にあり、そこの生徒は毎日石鹸の製造される変な臭いを嗅ぎながら授業を受け、石鹸の香りを身に纏って卒業していくというぐらいであろうか。今はマシになったらしいが。 そんな東成区であるが、都市再開発の波に乗って、最近おかしなことになってきている。まず、高層マンションの乱立。ここ数年で倍以上になっているんじゃないかと思うほど、空き地を待つ暇もなく、BAGOONN!!DOGAAANN!!とマンションができていっている。しかも結構埋まっているようである。この街にそこまで魅力があったのか?とマンションのチラシを見ると「駅まで1分!難波まで10分!住みやすい都市型マンションOPEN!」なるほどである。気づかなかったが、確かに近い。東成区の町並みではなく、その立地条件が好評であったようだ。おかげで、僕の部屋の窓からは一面にマンションの室外機が整然と並ぶおもしろみもなく何か暑い景色が広がり、窓を開けて日の光を浴びながら裸でベッドに寝転んで大音量で音楽を聴くこと(僕はこれを「ウッドストック・スタイル」と呼んでいる)もできなくなってしまった。以前のように大音量で力の限り弾き語り、そして踊るのも、ちょっとはばかられるここ最近である。
2つ目の変化として、僕の家の道路を挟んだ向かいに謎の騒音低俗チャリ屋ができたことである。奴らは数年前に「あなたの街の自転車屋」と無理矢理銘打ったドでかい看板を掲げていきなり土足でやってきたかと思うと、半径100mぐらいまで響き渡るほどのすごい大音量でAMラジオを流し、照明は昼間っからやたらビカビカさせて、店の前の歩道にズラッと汚いチャリを並べ、「日本一安い!」「半永久にパンクさせません!」などといった手書きの木の看板をそこら中に掲げ、挙句、値段はそこそこだが、修理費も高い上、すぐ故障するという低俗極まりない自転車屋である。開店当初はもはや昼間は家の中でもうるさいほどの騒音だったが、住民の抗議もあり、最近では少し音量を弱めている。しかし、とても僕の街の自転車屋とは呼びたくもない代物である。
3つ目の変化として僕の家の隣の隣(喫茶・パブ「DON」の隣)に、中華料理屋が連続して2軒並んでできたことである。別に中華街でもなく、むしろ料理屋はほとんどまばらなのに、この10mのみ東成中華街となっている。もともとは奥の四川料理「友園」が先にできた。こちらは絵に描いたような中華料理屋で、主人か奥さんかが中国人で、2人の子供はもちろんどちらも子連れ狼の「チャン!」的な見事な中国的辮髪をしている。まぁでもええ人達で創業以来、家族ぐるみの付き合いである。坦々麺がおいしい。しかし、少し経ってから横の古橋さん家が潰され、そこに「うす皮餃子の店 中華料理 四龍」ができた。こっちは薄皮の餃子と銘打っているが、基本的には中華料理で、挙句名物商品の餃子は薄皮が裏目に出て焦げすぎておいしくなかった。しかし、店の小綺麗さからサラリーマンの昼食戦争を友園と二分していたが、そっちは去年の暮れか今年の初めらへんについに潰れた。さて、今度は何ができるのかな~?と思いきや、びっくりまた中華料理屋である。やはりその一角は中華街らしい。今度は和風のシックな看板を掲げた店で(名前は忘れたので後日書きます)、やたら開店時にいいとも!のテレフォンショッキング宜しく、贈花がたくさん飾られていた。店内は前の四龍と変わらず、少し小奇麗な普通の店である。まだできたばかりで食べていないので、今度また入って感想をここに書きたいと思う。東成中華街は今日も盛況(?)である。
以上のような変化がここ最近の東成事情である。他にも、3年くらいの周期で店が変わる居酒屋街(もちろん2軒並んでいるのみだが)や、客がほとんど来ない上に靴のように硬いステーキを出しながらも何故か長い間続いた「アンブローシア」(今は潰れてマクドナルドになり、客が絶えない)や、環境対策何のそので万年ヘドロに満ちたドブ川「平野川分水路」、小学生の変わらない溜まり場で店主のおばちゃんの老け具合が年を追うごとに増していく「松本書店」など、隠れたスポットがよ~く住んでみると東成区にはたくさんある。空気は汚いし、家の前の国道はうるさいし、名所はないし、知名度もないし、特徴もないし、活気もないし、治安もそこまでだし、僕の家の前の電柱にはよくゲッツされてるけれども、僕はやはりこの東成区のくすんだ町並みを見ると、ホッとしてしまう。
僕のホームタウン、東成区。
どうですか?来てみたくなったでしょう?
えっ、ならないの?
僕は生まれも育ちも現在も大阪市東成区である。まず、みんなここで「西成?」と口を揃えて聞いてくる。人間は「成」の部分を聞くと、何故かそう想像するようにできているようだ。西成区と東成区は名前は似てても、地理的には全く大阪市の正反対に位置し、もちろん治安はそこまで悪くない。平和とも言い難いが、ごくごく平凡な雰囲気である。ここで、僕は「いやいや、ちょうど鏡のように正反対のところでね…え~っと大阪市の東の端かな..」と意味不明な事をしどろもどろ話さなければならない。挙句、相手はたぶんわかっていないまま、「じゃあ、どんなところ?」と突っ込んでくる。ここでも僕は困る。東成区は市内ではあるが、都会というにはそこまでビルが立ち並んでいるわけでもなく、下町であるが世間で言う「てやんでぃ!」的下町っぽさはなく、ベッドタウンというにはあまりにも町工場が多すぎるし、田んぼがあるほど田舎でもない。じゃあ有名な場所とかあるかといわれても、目立った名所はなく、あるといえば事務用品「KOKUYO」の本社と、ペットショップ「ドギーマン」の大阪本社があるくらい。商店街はさびれすぎて半分店を閉めているし、街はオシャレとは程遠い。食べる店も点々としており、何か食べようとなると、大概は市外の布施まで出るか、違う街に行くことになる。本当にこれといった特徴がない街なのだ。しいていうなら、ZIZI&BARBAR(高齢者)が多いのと、地元の中学は石鹸工場の横にあり、そこの生徒は毎日石鹸の製造される変な臭いを嗅ぎながら授業を受け、石鹸の香りを身に纏って卒業していくというぐらいであろうか。今はマシになったらしいが。 そんな東成区であるが、都市再開発の波に乗って、最近おかしなことになってきている。まず、高層マンションの乱立。ここ数年で倍以上になっているんじゃないかと思うほど、空き地を待つ暇もなく、BAGOONN!!DOGAAANN!!とマンションができていっている。しかも結構埋まっているようである。この街にそこまで魅力があったのか?とマンションのチラシを見ると「駅まで1分!難波まで10分!住みやすい都市型マンションOPEN!」なるほどである。気づかなかったが、確かに近い。東成区の町並みではなく、その立地条件が好評であったようだ。おかげで、僕の部屋の窓からは一面にマンションの室外機が整然と並ぶおもしろみもなく何か暑い景色が広がり、窓を開けて日の光を浴びながら裸でベッドに寝転んで大音量で音楽を聴くこと(僕はこれを「ウッドストック・スタイル」と呼んでいる)もできなくなってしまった。以前のように大音量で力の限り弾き語り、そして踊るのも、ちょっとはばかられるここ最近である。
2つ目の変化として、僕の家の道路を挟んだ向かいに謎の騒音低俗チャリ屋ができたことである。奴らは数年前に「あなたの街の自転車屋」と無理矢理銘打ったドでかい看板を掲げていきなり土足でやってきたかと思うと、半径100mぐらいまで響き渡るほどのすごい大音量でAMラジオを流し、照明は昼間っからやたらビカビカさせて、店の前の歩道にズラッと汚いチャリを並べ、「日本一安い!」「半永久にパンクさせません!」などといった手書きの木の看板をそこら中に掲げ、挙句、値段はそこそこだが、修理費も高い上、すぐ故障するという低俗極まりない自転車屋である。開店当初はもはや昼間は家の中でもうるさいほどの騒音だったが、住民の抗議もあり、最近では少し音量を弱めている。しかし、とても僕の街の自転車屋とは呼びたくもない代物である。
3つ目の変化として僕の家の隣の隣(喫茶・パブ「DON」の隣)に、中華料理屋が連続して2軒並んでできたことである。別に中華街でもなく、むしろ料理屋はほとんどまばらなのに、この10mのみ東成中華街となっている。もともとは奥の四川料理「友園」が先にできた。こちらは絵に描いたような中華料理屋で、主人か奥さんかが中国人で、2人の子供はもちろんどちらも子連れ狼の「チャン!」的な見事な中国的辮髪をしている。まぁでもええ人達で創業以来、家族ぐるみの付き合いである。坦々麺がおいしい。しかし、少し経ってから横の古橋さん家が潰され、そこに「うす皮餃子の店 中華料理 四龍」ができた。こっちは薄皮の餃子と銘打っているが、基本的には中華料理で、挙句名物商品の餃子は薄皮が裏目に出て焦げすぎておいしくなかった。しかし、店の小綺麗さからサラリーマンの昼食戦争を友園と二分していたが、そっちは去年の暮れか今年の初めらへんについに潰れた。さて、今度は何ができるのかな~?と思いきや、びっくりまた中華料理屋である。やはりその一角は中華街らしい。今度は和風のシックな看板を掲げた店で(名前は忘れたので後日書きます)、やたら開店時にいいとも!のテレフォンショッキング宜しく、贈花がたくさん飾られていた。店内は前の四龍と変わらず、少し小奇麗な普通の店である。まだできたばかりで食べていないので、今度また入って感想をここに書きたいと思う。東成中華街は今日も盛況(?)である。
以上のような変化がここ最近の東成事情である。他にも、3年くらいの周期で店が変わる居酒屋街(もちろん2軒並んでいるのみだが)や、客がほとんど来ない上に靴のように硬いステーキを出しながらも何故か長い間続いた「アンブローシア」(今は潰れてマクドナルドになり、客が絶えない)や、環境対策何のそので万年ヘドロに満ちたドブ川「平野川分水路」、小学生の変わらない溜まり場で店主のおばちゃんの老け具合が年を追うごとに増していく「松本書店」など、隠れたスポットがよ~く住んでみると東成区にはたくさんある。空気は汚いし、家の前の国道はうるさいし、名所はないし、知名度もないし、特徴もないし、活気もないし、治安もそこまでだし、僕の家の前の電柱にはよくゲッツされてるけれども、僕はやはりこの東成区のくすんだ町並みを見ると、ホッとしてしまう。
僕のホームタウン、東成区。
どうですか?来てみたくなったでしょう?
えっ、ならないの?