ライブやらテストやら時代に翻弄されて、すっかり日が経ってしまった。睦月が終わってしまわないうちに、初日の出後半戦を書いてしまおうと思う。もちろん前半戦はこの下です。
あらすじから話すと、「初日の出を見るために僕は家を出た。」まとめればこれだけである。これだけの出来事を前回のような長文にするのは、なかなか詐欺まがいではあるが、一度筆が進む(キーボードが進む?)と、あれもこれもジョンも万次郎も、「つらつらつらつら」と書いてしまう癖があるので、どうかご了承願いたい。とにもかくにも、僕は家を出た。
まず、考えた。いや、正確に言えば、考えようとする前に僕の足はチャリのペダルを漕いでいた。無意識のうちに東に進んでいた。3分ほど漕いだところで、ようやく脳も追いついてきて、そうだ、東に進めばいずれは太陽にぶち当たるかもしれない、だから東に進むのだ、と頭と体を一致させた。我ながら20代前半の考えとは思えないほどのアホさである。単に高くて開けた場所を探せばよいものを、熱血青春ドラマよろしく、一心不乱に太陽に向かって走ってしまった。これが後々、「後悔」の素になってしまうとはこの時知る由もない。 僕はひたすら漕いだ。通りは大通りにも関わらず、車も少なく、通行人に至ってはほとんど見なかった。静けさと濃い青色に包まれた街は、普通の朝というより、暗示的な何かが潜む朝のように見えた。それもそうだな、こんな元旦の早朝から通りを突っ走る奴とは俺も友達にはなりたくないしな。と、思いつつも、何か自分が特別なことをしているという思いに駆られた。ペダルを漕ぐ速度も少し速まる。バカ、ママチャリで突っ走るの巻である。
何分ほど経ったのだろう。僕はだんだん不安に駆られてきた。東に進んだはいいものの、ゆけどもゆけども都市再開発ブームのせいか、ビルとマンションという街が続き、一向に地平線(生駒山の稜線)は見えない。僕に明日は見えない。これでは、マンションの頭から「UFO!チャララチャンチャンチャン♪」と、ピンクレディーのような初日の出を見てしまう。せっかくの「初」なのにそれは断じて許せん!そうだ、どこか高くて開けたところに行こう!どこだ…。僕は短い23年間のこれまた極少ない記憶の中から、適合した場所を探した。ポクポクポク…チーン!
「上本町・鶴橋間のでかくて開けた坂」
よし!…って真逆や!しまった、西に進めばよかった。今からではとても日の出に間に合わん。あぁ、『日の出=東』なんて考えはネコでも…いや、その気になればゾウリムシでも考えれそうなことじゃないか!ここに来て自分の勘の悪さを呪った。しょうがない…ここらで探すしかないか..。僕はなおもペダルを進める。
安住の地を探しながら漕いでいると、歩道橋が見える。何気なく横を通り過ぎつつ、時計を見る。
7:10
マジで!?もうすぐ、日の出やん!でも、この雰囲気じゃ進んでもいい場所なさそうやし、他人のマンションに入ると住居不法侵入罪で訴えられるし…さっき、歩道橋あったなぁ。あっこしかないか。僕は少し戻って歩道橋の下にチャリを止める。のどが渇いていることに気づき、近くの自販機で缶コーヒーを買う。そして、ようやく歩道橋に登る。道の中央あたりまで来ると、僕はドキッとした。多少右の方が見にくいものの、高さの効果は絶大で、かなり眼前が開け、家々の屋根の先に生駒山が姿を現した。幸い、人通りは全くない。来てみるもんだ。僕は素直に喜び、コーヒーとタバコを友に、初日の出を待った。次第に街は明るさを取り戻していく。

しかし、待てども待てども彼女は僕の前に姿を現さなかった。何度も時計を見るが、時計は何も知らされていないとばかりに、とても正確に時を刻む。予報は晴れ時々曇りだったはず。ここに来て、「あっ、思ったより曇っちゃいましたね。ごめんなさ~い。」では、すまんのだぞ!ほら、一瞬でいいからさ!ほんま少しだけ!しかし、そんな心とは裏腹に、一向に太陽は見えない。7:20、7:25…そして、僕は7:30になると、さすがにあきらめ、歩道橋を下り、チャリでとぼとぼと元来た道を走り出す。
新年早々、何という失態。走りながら僕は思った。特別な人というより、特別な「バカ」だったことにようやく気づいた。たかが初日の出をしくじっただけなのに、それを笑い飛ばせる力は何故か残っていなかった。ただ黙々とペダルを漕ぎ、輝きだす街の中を西へと突っ切り、僕は最後の大きな交差点へと差し掛かった。前の信号は赤に変わり、交差点で止まる。
あぁ、もうすぐ家や…みんなが起きてたら嫌やなぁ。嘘ついて去年の写真とか見せようかな。いや、携帯変えたから無理か…などと、つまらんことを考えながら、周りを何気なく見渡すと、何か眩しいものが目の前を通り過ぎる。
「眩し!何や!?」
と、視線を戻して光源を探す。それは斜め前、西北西の方向にあった。
「あっ!!!!!」

そう、これが今年の初日の出である。鮮やかに関西アーバン銀行のガラスに写し出されており、皮肉にもとてもきれいであった。僕は想定の範囲外なオチに思わず笑ってしまった。どうやら、今年はこんな感じらしい。とりあえず写真に収め、家に着くと、おかんが起きていたので、今までの経緯を話してみたが、いつのまにか話題はホリエモンの話に変わっていた。そんな元旦の朝であった。
これは後で気づいたことだが、日の出時刻はあくまでその時点で見れる最早時刻を示しており、山や建物が重なると時刻はもっと遅くなるのである。えっ、当たり前って?いや、この誤差は意外と命とりやねんて、ほんま!これはゾウリムシでは考えれんのだ!
てなわけで、今年もよろしくお願いします。
あらすじから話すと、「初日の出を見るために僕は家を出た。」まとめればこれだけである。これだけの出来事を前回のような長文にするのは、なかなか詐欺まがいではあるが、一度筆が進む(キーボードが進む?)と、あれもこれもジョンも万次郎も、「つらつらつらつら」と書いてしまう癖があるので、どうかご了承願いたい。とにもかくにも、僕は家を出た。
まず、考えた。いや、正確に言えば、考えようとする前に僕の足はチャリのペダルを漕いでいた。無意識のうちに東に進んでいた。3分ほど漕いだところで、ようやく脳も追いついてきて、そうだ、東に進めばいずれは太陽にぶち当たるかもしれない、だから東に進むのだ、と頭と体を一致させた。我ながら20代前半の考えとは思えないほどのアホさである。単に高くて開けた場所を探せばよいものを、熱血青春ドラマよろしく、一心不乱に太陽に向かって走ってしまった。これが後々、「後悔」の素になってしまうとはこの時知る由もない。 僕はひたすら漕いだ。通りは大通りにも関わらず、車も少なく、通行人に至ってはほとんど見なかった。静けさと濃い青色に包まれた街は、普通の朝というより、暗示的な何かが潜む朝のように見えた。それもそうだな、こんな元旦の早朝から通りを突っ走る奴とは俺も友達にはなりたくないしな。と、思いつつも、何か自分が特別なことをしているという思いに駆られた。ペダルを漕ぐ速度も少し速まる。バカ、ママチャリで突っ走るの巻である。
何分ほど経ったのだろう。僕はだんだん不安に駆られてきた。東に進んだはいいものの、ゆけどもゆけども都市再開発ブームのせいか、ビルとマンションという街が続き、一向に地平線(生駒山の稜線)は見えない。僕に明日は見えない。これでは、マンションの頭から「UFO!チャララチャンチャンチャン♪」と、ピンクレディーのような初日の出を見てしまう。せっかくの「初」なのにそれは断じて許せん!そうだ、どこか高くて開けたところに行こう!どこだ…。僕は短い23年間のこれまた極少ない記憶の中から、適合した場所を探した。ポクポクポク…チーン!
「上本町・鶴橋間のでかくて開けた坂」
よし!…って真逆や!しまった、西に進めばよかった。今からではとても日の出に間に合わん。あぁ、『日の出=東』なんて考えはネコでも…いや、その気になればゾウリムシでも考えれそうなことじゃないか!ここに来て自分の勘の悪さを呪った。しょうがない…ここらで探すしかないか..。僕はなおもペダルを進める。
安住の地を探しながら漕いでいると、歩道橋が見える。何気なく横を通り過ぎつつ、時計を見る。
7:10
マジで!?もうすぐ、日の出やん!でも、この雰囲気じゃ進んでもいい場所なさそうやし、他人のマンションに入ると住居不法侵入罪で訴えられるし…さっき、歩道橋あったなぁ。あっこしかないか。僕は少し戻って歩道橋の下にチャリを止める。のどが渇いていることに気づき、近くの自販機で缶コーヒーを買う。そして、ようやく歩道橋に登る。道の中央あたりまで来ると、僕はドキッとした。多少右の方が見にくいものの、高さの効果は絶大で、かなり眼前が開け、家々の屋根の先に生駒山が姿を現した。幸い、人通りは全くない。来てみるもんだ。僕は素直に喜び、コーヒーとタバコを友に、初日の出を待った。次第に街は明るさを取り戻していく。

しかし、待てども待てども彼女は僕の前に姿を現さなかった。何度も時計を見るが、時計は何も知らされていないとばかりに、とても正確に時を刻む。予報は晴れ時々曇りだったはず。ここに来て、「あっ、思ったより曇っちゃいましたね。ごめんなさ~い。」では、すまんのだぞ!ほら、一瞬でいいからさ!ほんま少しだけ!しかし、そんな心とは裏腹に、一向に太陽は見えない。7:20、7:25…そして、僕は7:30になると、さすがにあきらめ、歩道橋を下り、チャリでとぼとぼと元来た道を走り出す。
新年早々、何という失態。走りながら僕は思った。特別な人というより、特別な「バカ」だったことにようやく気づいた。たかが初日の出をしくじっただけなのに、それを笑い飛ばせる力は何故か残っていなかった。ただ黙々とペダルを漕ぎ、輝きだす街の中を西へと突っ切り、僕は最後の大きな交差点へと差し掛かった。前の信号は赤に変わり、交差点で止まる。
あぁ、もうすぐ家や…みんなが起きてたら嫌やなぁ。嘘ついて去年の写真とか見せようかな。いや、携帯変えたから無理か…などと、つまらんことを考えながら、周りを何気なく見渡すと、何か眩しいものが目の前を通り過ぎる。
「眩し!何や!?」
と、視線を戻して光源を探す。それは斜め前、西北西の方向にあった。
「あっ!!!!!」

そう、これが今年の初日の出である。鮮やかに関西アーバン銀行のガラスに写し出されており、皮肉にもとてもきれいであった。僕は想定の範囲外なオチに思わず笑ってしまった。どうやら、今年はこんな感じらしい。とりあえず写真に収め、家に着くと、おかんが起きていたので、今までの経緯を話してみたが、いつのまにか話題はホリエモンの話に変わっていた。そんな元旦の朝であった。
これは後で気づいたことだが、日の出時刻はあくまでその時点で見れる最早時刻を示しており、山や建物が重なると時刻はもっと遅くなるのである。えっ、当たり前って?いや、この誤差は意外と命とりやねんて、ほんま!これはゾウリムシでは考えれんのだ!
てなわけで、今年もよろしくお願いします。