パリーグが4月12日にセリーグが3月29日に開幕となっています。
今回の地震は阪神の地震と違って余震が大きいことがあげられます。
さらに電力事情が極めて悪い状況になっていますね。
私個人は関東地域でスポーツ観戦をする状況にはないと
思っています。

ちなみにJリーグはスタジアムが被災しているため
リーグ再開が厳しい状況です。
2つあるプロスポーツがまったく異なる意思決定をしているのが
今回より鮮明になっています。

野球はNPB(プロ野球機構)がコミッショナー機能を持つことになっていますが,
実質的な権限はありませんし,
セリーグパリーグの両リーグは別団体で
お互いの決定に影響されません。
プロ野球には2つの団体があり
それを統括する団体が権限を与えられていないわけですね。
すると,球団の代表らがリーグの日程を決めることになりますが,
やはり,発言力の違いから,
某球団の独断で物事が進んでいるように思えます。
ほかの球団が逆らえないのかというと逆らえません。
そういうシステムになっています。

3月開幕と東京ドームに固執する球団がありますが,
営業的な理由があるのでしょう。
巨人が自分勝手なのは昔からですが,
ファンも賛成者がいるのには驚きです。
もちろん疑問を呈しているファンもいますが。

スポーツビジネスの2つの形が日本にはあって,
ひとつは野球のようにスポンサー会社の子会社がリーグを形成し,
球団幹部がリーグの方針も決める。
新たな参入球団はほとんどない。
球団の保有は売却か買収によるため,
球団の名称もそれにあわせて変えられるわけですね。
球団幹部連中がリーグ全体を考えられるのならば,
問題ないのですが,やはり,無理なんだろうと思うに至りました。
プロ野球のシステムはもう理解されないところまで来ているように
思います。

もうひとつの形としてはサッカーでしょうか。
リーグとクラブは別主体でクラブはリーグに要件をそろえれば
加入できます。しかしながら,降格制度がありクラブの強化を
怠るとプロリーグにいられなくなります。
世界のサッカーにいえることですが,サッカー界は
基本的にアマチュアとプロを明確に分けません。
だから,統括団体はひとつで十分なわけです。

そして,開幕などの日程に関して,
Jリーグではリーグとクラブチームは別主体ですから
リーグの決定に各クラブが従うことになります。
38チームありますから,それぞれの意見が割れるはずですが,
リーグのコミッショナー権限が強く,
従うしかありません。
しかしながら,とんでもない決定に至らないのは,
特定のクラブの利益を考えないからだろうと思うんですね。

スポーツビジネスではヨーロッパ型とアメリカ型があります。
厳密に区別するのは難しいですが,
おおよそヨーロッパサッカーとMLBの違いでしょうか。
MLBもシステムの変化を経て今に至っています。
ほとんど変化がないのはNPBくらいではないかと思います。
NPBの行く末が,スポーツビジネス的にどうなるか
興味深いところです。