出産一時金が現在の42万円から50万円になるという報道がありました。少子化ネタ完結編を書いた直後だったので、いいタイミングでした。もちろん喜ばしい、いいニュースです。

 

でも、それだけじゃ全然インパクトないんですよね、、、やらないよりマシだけど出産一時金ちょっと増額したくらいで少子化対策になんてなるわけないじゃんと思ってスルーしてたのですがさらに続報が!妊娠届と出産届提出時に5万円ずつ合計10万円さらに給付?(まだ正式決定ではない)というニュースが飛び込んできました。ちなみに、出産一時金で640億円増、妊娠届と出産届の給付金でさらに1000億円の合計1640億円財源が必要です。

 

もちろん、プラス10万があったところで、それがどのくらい家計の助けになるか、あるいは、これで赤ちゃん産もうというマインドにどのくらいつながるかは実際のところ分かりません。ただ、立て続けに色々なことを決断しようという姿勢、日本政府は少子化対策を問題だと思っていて、解決するつもりがあるんですよというメッセージ性としては、十分ありなんじゃないかと思います。あともう1つ、出産一時金を上げても、少子化で収支が悪化している産科の値上げの原資になってしまうだけではないかという批判もありましたが、おそらく出産一時金の値上げにはそういう側面が全くなかったわけではないと思います(多分)。そこで、それに加えて、直接妊産婦に届く形で給付金を出すというのはいいやり方だし、それなりにインパクトもあり、金額こそ多くはありませんが、お金の使い方が上手だなと思いましたので、コメントしてみました。

 

でも、もう一声?二声?欲しいですね。本気で少子化に対して投資しようとするなら、学校や子育てに関連するものは消費税ゼロにしますとか、小中高学校入学に入学お祝い金もう30万ずつあげちゃいましょうとか、給食費に修学旅行に遠足の費用もなんなら全部国が持ちましょう、副教材も無料配布、ランドセルとか学校指定のカバンや制服も全部プレゼント、医療費はほとんどの自治体で無料だけど、インフルエンザの予防接種も国費負担(子供は2回接種だから3人兄弟だったら6回!)、子供手当も月5万くらいに増額して、日本中の通学定期は高校まで全額国が負担、キッズケータイも無料配布して月々の通信料もいただきません!とか、これを少なくとも30年間は絶対やりますとか大風呂敷広げれば、一気に2~3割出産増えるんじゃないですかねえ。予算も5兆円あれば足りると思います。なんせコロナ関連予算は3年間で77兆円とか言われていますから、出そうと思えばあるわけです。(解説:恒久財源と予備費の使用は全然違うし、そこは乗り越えたとしても年金や生活保護等とのバランスもあり、そんなに単純な問題ではありませんので、実際は難しいんでしょうけれども)

 

少子化対策といえば、鉄道でそれを実行しているのが小田急です。鉄道用子供料金は、PASMOで乗った場合、どこからどこまでどんなに遠くまで乗っても子供は50円、通学定期も区間無視で全部月800円(いずれも隣駅までの普通に計算した子ども料金よりも安い)で、これを永久にやるというのです。

 

損して得取れ、子供料金で移動する子供には必ず付き添いの大人がいる、通学してくれるということは小田急沿線に住んでるということだから大人も小田急使うだろうし。関西から首都圏に引っ越してくる時に、この情報を知れば、小田急沿線にしようかなってちらっと思いますよね。小田急不動産や小田急デパートの売り上げになるかも知れないし、色々考えての戦略的なことだと思いますが、もちろん、損をするような施策は実行しないだろうから綿密な収支計算があってのことだと思うんですが、こういうアイデア考えられる人ってすごいなと思います。

 

いずれにしても、ちょっと遅いですけど、やっとこのまま少子化が進んだらまずいぞという風潮が少しは出てきたことは喜ばしいことだと思います。せめて、なんとか底は打ってほしい。

 

ということで、今日は少子化番外編でした。