今、私たちの社会は、何もかもが筒抜けになっていて、お互いに監視をし続けなければならない、そういう状況を是とする方向に向かっています。鍵となっているのはデジタル、セミコンダクター、そして生命科学と考えます。お互いのセキュリティーを確保するために、知識が無限に必要だという状態ではなくなりました。必要な時に必要な情報にアクセスする。その権限を得られるかどうかがポイントになり、波風を立てる感覚の動きには一斉にストップがかかります。「隠者」はいない。しかし、幸福になりたい。そんな状況が到来する。そして、上下関係がキーだとする考えが主流になりつつあります。

 

私は元来、そのような状況が苦手なもので、自由に放浪のようにフラフラすることが性にあっていると感じてきました。そのような人もいたと感じています。そして、自分の頭で考える。この状況で必要なものはなにか、なにがキーになっているか。そういうボトルネックを重視する半生だったと思います。

 

「社会がブラックボックスを許容する」、というより、「お互いがブラックボックスを抱えて生きるようになる」そして、その中身は他人に依存している。では、出る杭はどこで存在感を示すか、そういう課題があるような気がします。