今日は結城登美雄が講演にいらっしゃいました。
結城さんは1945年生まれ。山形県出身。
山形大学卒業後、広告デザイン業界に入り、(有)タス・デザイン室を設立、(有)タス・デザイン室取締役に就任。
このような経歴をお持ちですが、今回はデザインの講義にいらっしゃったわけではなく、「鳴子の米プロジェクト」について話して下さいました。
「鳴子の米プロジェクト」は平たく言えば、農村再生のプロジェクトです。
現在、日本の農は疲弊しています。日本の農業労働者の割合をご存知でしょうか?
日本の農業労働者は全人口の約3%だそうです。
その3%の人たちが、残りの97%の人たちの食を支えています。
また、その3%のうち、69%が60歳以上なのだそうです。
高齢化が進み、若い農業従業者が減っている日本の農はどうなっていくのでしょうか?
日本の食は危機を迎えているのではないでしょうか。
あらゆる必要の中で、最初にして、最大のものは、生命と生存のための食糧の供給である -ソクラテス-
なぜ、若い人が減っているのか?
私は、農業労働者の賃金を知り、驚愕しました。
時給256円だそうです。
農業は労働基準法適用外の業種なのです。
派遣労働者どころの騒ぎではありません。
このような中、農業を続けているのは、田圃をつぶしたら先祖に申し訳が立たない、などといった思いがあるのだからだそうです。
私の心に強く残っているのは、看板の裏に書かれた、若い農家の落書きでした。
農家崩れたっていいさ 国家共々
心の奥にずしんと響く言葉です。
それほど、農業は切実なほど危機なのです。
昔は私の家の周りにも田んぼがありましたが、現在ではどんどん埋め立てられあじけないマンション群が軒を連ねています。
それらを見るたびに空しい気持ちになります。
日本は農をないがしろにし過ぎではないでしょうか。
私たちは、私たちを支えてくれている3%の人たちに、もっと敬意を払うべきでしょう。
そして、適切な労働の対価を支払うべきなのです。