「海辺のカフカ」のなかの物語 | 村上春樹さんの作品を語りたい人のブログ

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主に村上春樹さんの作品についての感想を書いたり、(畏れ多くも)考察・解釈をしちゃう、まだまだ修行中、でも100%の村上春樹なブログ。

「海辺のカフカ」には様々な物語の要素が入っています。

まず、タイトルにもなっている「カフカ」ですが、これは「変身」でおなじみのフランツ・カフカから来ています。

また、チェコ語のカフカ、kavka(コクマルガラスという小型のカラスのような鳥)を示しているとも考えられます。

これはまさにカフカくんを導く「カラスと呼ばれる少年」ですね。

カラスは、カフカくん自身でもあるわけです。


そして、カフカくんは父親から「予言」を告げられます。

「父を殺し、母と姉と交わる」という予言ですね。

これはもう言うまでもなく、ギリシャ神話のオイディプスと一緒ですね。

オイディプスはスフィンクスの謎を解いた人であり、「父を殺し、母と交わる」というアポロンの神託を受けた、あの人ですね。

とすると、これはギリシャ神話の要素も入っていると考えてよさそうです。


また、「海辺のカフカ」の舞台は香川県ですが、香川は空海が生まれた場所でもあります。

その香川の甲村図書館の館長である佐伯さんの名前は空海の幼名、佐伯真魚から来ていると考えられます。


さらに、カフカくんは甲村図書館を訪れて、「千夜一夜物語」、つまり「アラビアン・ナイト」を読みます。

このなかに出てくるお話の「アリババと40人の海賊」で、アリババは「開けゴマ」という合言葉で財宝が隠された洞窟の入り口の岩を開けますが、これは「海辺のカフカ」で星野くんとナカタさんが探していた「入り口の石」そのものですね。