俺が胡座掻いてたんね。
ちょこん、とルーミアが俺のほう向いて座ってさ。
自然と向かい合う形になるよね?なったんだ。
んでもって、ルーミアが俺の顔じっと見つめてさ
不意に、ちゅっ。てさ、ここまではいつもと同じさね。
不意に、かぷっ。てさ、俺の唇を噛んできて、
流石に驚いたさ。いきなりかぷってされら驚くもん。
甘噛みだったからそんなに痛くなかったよ。
ルーミアが突然唇を離して、

ルーミア「怖く…ないの?」

その言葉を聞いて思い出す。
そっか、ルーミアは人も食べる妖怪なんだっけ。
あまりに日常が平和すぎて気付けなかった。
ルーミアも、たまには人を食べたくなるときがあるのか?
もし、そのときが来たら。蓬莱の薬でも飲むか…?
怖くないよ、とだけルーミアに告げて。ルーミアを強く抱きしめた。
ルーミアの唇に、俺の唇が重なった。