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息子が小3のころの話です。

仕事から帰って晩御飯の支度をしていると、息子が来てこう言いました。

「今日ねぇ、すごく面白いことがあったんよ。太陽君たち3人が来てね、いつものようにゲームしてたんだけどね、飽きてトランプすることになったんよ。それで、ダウトをたんやけど、オカンは、ダウトって知ってる?」

もちろん知っています。

地方によって呼び方は違いますが、要は1から順番に、持っているカードの中から裏返しにして1枚カードをだします。当然手持ちに該当するカードがない場合もあるのですが、その場合はあたかもそのカードであるかのように装って柄のある方を表にして出すのです。周りのプレーヤーは、出した人の顔色や自分の手持ちのカードなどから、相手がうそのカードを出していないかどうかの予測をたてます。疑わしいときは、「ダウト!」と宣言して、まさしく相手がうそのカードを出していたら相手の負けです。

そんな心理戦の面白いゲームです。滝汗

息子の話は続きます。

 

「それでね、まほちゃんも入りたいということで、まほちゃんもいっしょにしたんだけどね、まほちゃんは、何回言ってもルールが覚えられんのよね。まあ、やってみればそのうち分かるだろうって思って、やったんだけどね。そしたら、まほちゃん、カードの数字が見える方を表にして、自分でカードを出しながら、「ダウト!!!」って叫ぶんよ。

みんな、のけぞって大笑い。

 

それがね、何度やっても、まほちゃん、ダウトって言って、毎回大負けしたんよ。そしたら、おまえの姉ちゃん、超おもれーってみんあ言って、まほちゃん大人気やった。」

私は、あきれました。姉のまほは、息子より2歳年上ですが、あそぶ友達がいないのでいつも家で工作をしています。息子の部屋は、子どもたちのたまり場で、娘はいつも息子の友達たちと遊んでいたのです。

 

私は、息子に言いました。

「それって、まほちゃんがみんなからバカにされたってことでしょう。ようすけは、トランプのルールが分からないようなお姉ちゃんで、恥ずかしくないの?」と。

「全然、恥ずかしくないよ。だってまほちゃんすごく面白いもん。みんな面白いって言ってるもん。」

 

息子にとって、面白いか否かがもっとも大切なことのようでした。

 

 

小・中学校と娘の成績は悪かったのですが、息子は姉を尊敬していました。

互いに大学生になった今でも、息子は姉が描く絵が好きで、娘は弟の話の面白さが大好きです。

全くタイプの違う姉と弟ですが、互いに一目置いており、けんかもほとんどしたことはありません。

二人して親の悪口でも言い合えれば、親としてこんなに幸せなことはありません。

 

つづく

 

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