来日中のブータン国王ワンチュク陛下の連日の精力的活動には、毎日頭が下がる思いです。
特に、東日本大震災の被災者を励ます行動には、日本国民として敬意を表します。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20111119-OYT1T00679.htm?from=popin
此の様な素晴らしい国王を戴き、歴史と伝統に根ざした穏やかな生活を営むブータン王国が現在、存亡の危機を迎えている事は余り知られていないと思われる。
小学館発行の雑誌「SAPIO」7月20日号に掲載された河添恵子女史の記事によると、元々中国、インドという地域の大国に挟まれ、地政学的にも難しい国家運営を強いられる同国ではあるが、近年中共によってその国土を蚕食されているというのである。
事の次第は以下の通りである。
1998年12月「中国・ブータン国境地帯の平和と安定を保つ協定」を締結した両国は、これに伴い国境線も画定している。ところが、2004年から中国はブータン領内に道路を建設し始めたのである。高値で取引されるブータン産冬虫夏草の運搬に使用する目的をもってして。利に聡い支那人の事ゆえ、当然投機に用いられる。
この冬虫夏草を巡って広大な草地が破壊され、さらに縄張り争いで殺人が頻発している。また、中国人民解放軍が、ブータン領内に勝手に掘っ立て小屋を建て、現地の遊牧民の生活に必須のヤクを捕獲し売却しているのではないか、との疑いもある。
これらの問題が顕在化した2005年以来、ブータン国会は憂慮を表明してきたが、翌2006年中共の圧力に屈したのか、ブータン政府は新国境線を発表。これによると、北部の領土約20%が切断されたのである。更なる蚕食の懸念から同年4回もの抗議を中共に対し行なっているものの、狡猾なる中共は言を弄し居直っているという。
以上が記事の要旨であるが、私はこの記事を読むまで、斯くの如き深刻な事態がブータン王国に及んでいるとは不明にして知らなかった。
戦慄の事実である。現在係争中の西沙諸島、南沙諸島の問題と併せ考えると、中共の底知れぬ黒い野心が見て取れる。我が国が僅かでも備えを怠れば尖閣諸島、そして沖縄も中共の手に落ちるは必定。
此の様な状況下でのワンチュク国王陛下の来日なのである。国王陛下の胸中には被災者の慰撫、我が国との友好のみならず、対中共を見据えた期待感をお持ちであろう事は想像に難くない。
しかるに、先日の一川某なる外道の愚行である。今となっては民主党の売国反日行為には驚かなくなったが、それでもあれは非道い。ブータン王国に対する非礼であると同時に我が国皇室に対する不敬である。
アジアに於いて中共の野心に掣肘を加える実力を持つ国は我が国をもって他に無い。この国力に相応しいまともな政党、政治家が求められる。
ブータン王国は小国なれど、我が国の大切な友邦である。