本日は夕方、銀座ニコンサロンで開催中の「石川直樹写真展 CORONA」を鑑賞。

私が石川氏を知ったのは数年前。写真家としてではなく登山家、冒険家としてでした。

当時、J-WAVEの朝のプログラム"BOOM TOWN"で、世界の山に挑戦中の石川氏と回線を結んでの生中継を行っていました。

ナヴィゲーターのクリス智子女史と登山の模様を語る石川氏の話しぶりに、実直な性格が表れていて好感を持ったことを覚えています。中継は何回か行われたのですが、登山といえば危険を伴なうだけに次回の中継が無事迎えられるかハラハラしながら聞き入っていました。

その後、無事に所期の目的を果たし帰国の報を聴いた時は心底安堵しました。写真家としての活動に注目したのは丁度この時期だったと記憶しています。

登山に一区切り付けた後、南洋ポリネシアに活動の舞台を移しての写業の集大成が本展及び同名写真集という事だと言えるのではないかと思います。

作品はポリネシア諸島の人、自然、風俗等が鮮やかなカラーで活写されています。本年の土門拳賞受賞作品に相応しいスケールとクオリティを備えていると納得の展示です。

私が特に強く感じたのが遙か大海を隔てたポリネシアの人達や、風景に対するエキゾティシズムを超えた郷愁にも似た親近感です。

顔面に刺青を施した男、島と大海原、私の中の何かが蠢く感覚。

父祖が見ていた光景は実に此の様なものではなかったのか。

思えば我が民族の文化の基底は遙か南洋より黒潮に乗って伝えられたものではなかったか。親近感の源は古の父祖たちとの血の紐帯に有ったのではないか。我が国は海によって繋がっている環太平洋国家なのである、との思いを新たにしました。

そう考えれば我が国を取り巻く国々、所謂「特定アジア」の傲にして驕の振る舞いに嫌悪感を覚えるのは、かの国々と一衣帯水などでは断じてなく、かの人々と同文同種などでは決してない事の証左ではないかと思うのです。

話が逸れましたが、見ていて楽しい写真展だったので満足感を得て帰途につきました。