本日は昼頃から虎ノ門を散策、
その後
JCIIフォトサロンで「生誕100年
写真家・名取洋之助展」
鑑賞。カメラを持っての無目的の
散策は久々。
千代田区一番町付近
都心とは思えない静けさ ↓
名取洋之助展感想。
名取は戦前ドイツから「報道写真」の
概念とノウハウを
日本に持ち込んだ人物。戦前ベルリン
オリンピックの
取材をしたり、木村伊兵衛らと共に
「日本工房」を
設立したりして、報道写真の普及に努めたり
した。この日本工房で
名取に写真を仕込まれたのが、かの土門拳。
名取の指導はかなり
厳しかったようで、シゴキとも言えるようなもので
あったらしい。土門が
焼き上げたプリントを面前で破り捨てると
いうような事も
度々あったようで、土門はトイレで一人涙した
との事。それはさておき
展示写真はというと、当時のドイツ報道写真の
本流ともいえる
写真が主体であったように思えました。テーマを
選定し、テーマに沿った
ストーリー展開に見合う組写真が名取の報道
写真の骨子であり、
対象をしっかり把握し、細部を追い込んでいく様な
作風だと感じた次第です。
私が特別の感慨を持って見入った写真が1936年の
朝鮮を写した一連の
作品です。これらには、当時の朝鮮の人達が内地と
殆ど変わらない位の
生活水準に達していたことを雄弁に語るもので、
左翼が騒ぎ立てる
「日帝36年」の搾取なるものが如何に虚構と悪意に
満ちているかが、一目で
理解できるというものです。そこに写っているのは
美しく装った夫人達、
満面の笑顔ではしゃぐ子供たち、近代化された
都市風景、彼らの表情からは
作為の入り込む
余地の無い会心の傑作である事が読み取れます。
なるほど、これが
報道写真の真髄と思わせる力が内在していました。
確かに本邦写真界に
名を刻む大家であると納得できます。戦後の名取は
写真家として自ら
撮影するだけでなく、週間サンニュース、岩波写真文庫
といった媒体で
編集長として辣腕を振るうこととなりますが、そこから
優秀な写真家が育っています。
その意味でも重要人物だったいえます。ともあれ、
非常に満足し、勉強にもなった
写真展でした。






