~ 礎となる最強のマネーストーリーを手に入れよう!⑮ ~
男「これは、一般には出回らない
秘密で特別な作戦なんだ!
だから、詳しいことはここでは話せないよ!」
こんにちは。
Reoです。
冒頭は、
後に史上最大の詐欺事件を引き起こした
バーナード・マドフという時の投資家が
ある投資情報誌のなかで語ったコメントです。
前回は、
自発的なお金の浪費について話しましたが、
今回は、
外的要因からくる散財の代表格
(といっても、自発的に踏み込んでいきますが(;^_^A)
詐欺やペテンが引き起こされるメカニズム、
はまる人の心理学についてお話しします。
第一次大戦後のイタリアでは、
急激なインフレのため
「国際返信切手券」という
切手とほぼイコールの金券をドルで買う場合
1$相当のこの券が
1$をはるかに下回る値段で
買える事態が生じていました。
これに目をつけた
ポンジー・カルロ
という移民アメリカ人の青年は
完全合法で、100%儲かる
金儲けのスキームを思いつきました。
論理は簡単です。
安く買って 高く売る!
たとえば、
この「国際返信切手券」100万$分を50万$で購入し
↓
この金券を、アメリカで100万$相当の切手と交換し、
↓
その切手を売って、利ざやの50万$を手にする!
問題は資金でしたが、
このスキームをファンド化し、
半年もたたないうちに数百万$とい
巨額の資金を調達することに成功しました。
当時のボストンっ子は熱狂!
運用額は等比級数的に大きくなりました。
ただ、
この完璧かつ堅実なスキームには唯一の欠点があったのです。
それは、
実際にこのスキームが成立する額の
およそ 5000倍以上の資金を
廻しているようにみせていたこと。
実際は、
世に言う“たこ足配当”!
投資したほとんどの人が利益を再投資するはず!
そして、
たえず新しい投資家が新しい資金を投入してくるはず!
という、
永続不可能な二つの前提のもとに成り立っていました。
もちろん、
最終的には
大規模なの詐欺事件として
ポンジー・カルロはお縄に(;^_^A
かれの名前をとって
この手の、
「新たな投資家の資金によって、先行する投資家の支払いに当てる!」
といった詐欺の常套手段は
“ポンジースキーム”
と言われるようになりました。
「なんてバカなやつらなんだ!」
みなさん、そう思いませんか!?
でもちょっと待ってください!
このスキーム、どこかで聞いたことありませんか!?
そうです、
年金をはじめとした社会保障制度は
ほとんど同じスキームで成り立っているのです。
年金制度自体は
年金の支払い対象である65才以上まで生きる人が
ほとんどいなかった
約100年前のドイツで誕生し、
その資金を投入する
65才以下の人口が右肩あがりの時にできたスキームです。
ところが、
今の日本をはじめとした先進諸国では
このバランスは逆転!
国家による十分な社会保障制度としてはじまったこのスキームは
いまや
国家ぐるみの“ポンジースキーム”に変わり果てているのです(;^_^A
話をもどしましょう。
これらの詐欺ばなしは
形をかえ、所をかえ脈々と繰り返されていますが
これらには主に以下の2つの共通点があります。
○それらが全くのつくりごとであること。
○にもかかわらず、名だたる知識人達までもが
こぞってはまってしまうこと。
なぜでしょう?
人々が持っているあいまいで漠然とした夢を呼び覚まし
その夢が手を伸ばせば届くところまできている
と錯覚させる!
これが、
詐欺師の巧妙な手口です。
そして、
この手っ取り早い儲け話に
「ハ虫類脳」と右脳が飛びつき
大脳新皮質と左脳の論理的思考をストップさせてしまう!
といったメカニズムになっているようです!
これら
「うまい話」にだまされる時には、
主に次の3つの典型的な心理パターンがあります。
①「ロマン」を信じたい気持ち
②「できる人」だと思われたい気持ち
③「特別な人」になりたいという憧れ
です。
まずは、
①「ロマン」を信じたい気持ち
について
私の小学生時代に、
毎週心待ちにしていた伝説の番組がありました。
水曜スペシャル「川口浩 探検隊シリーズ!」
です!
ご存知の方も多いでしょう。
川口浩率いる探検隊が
アマゾンや山岳地帯に足を踏み入れ
「魔獣パラナーゴ」や「怪鳥ギャロン」をはじめとした
世界の「謎」を追うノンフィクション(?)番組です!
探検好き、冒険好きの私は
たちまちテレビにくぎ付けになり
「いつか私も川口浩探検隊に入り
世界の謎を追うんだ!」
と胸を躍らせたものです。
しか~し!
子ども心にも気づいてしまったのです。
なんとなくサルの足跡らしき
“伝説の野人“の足跡!
ピラニアだらけの川に落ち
無傷で上がってくるスタッフ!
「待て!ここは危険だ!俺が先頭を行く!」
という川口隊長を、
なぜか前から映しているカメラアングル!
「もしかして やらせ!?」
と思われる数々のシーンを見つつも
「ロマンを信じたい気持ち」が
川口隊長の不自然な行動を援護していました(^^;
(今では、バラエティーとして ちがう意味で楽しめますが(^^;)
詐欺にひっかかる知識人にも
同様の「信じたいという欲求」が働くようです。
②「できる人」だと思われたい気持ち
特に自信のない人や
不安を抱えた人は たいてい
好かれたい!
尊敬されたい!
という希望をもっているので
勧めてもらった投資商品を
「買えない!」とは言えないのです。
また、
無能だと思われることに対する
恥ずかしさにとりわけ弱いため
望んでもいない行動をとってしまう
投資家もいるようです!
③「特別な人」になりたいという憧れ
特別な人になりたい!
という内に秘めた思いをもっている人にとっては
「選ばれたい!」
「仲間外れになりたくない!」
という思いは切実で
これに加えて
「お金持ちは特別な情報網を持っている。」
「なにか特別なインナーサークルが存在する。」
という
幻想にも似た思い込みがあるようです。
このような、
詐欺のメカニズムと心理学を理解し、
自分がとっている行動が
いずれかに該当しないか
常に確かめながら
ビジネス案件や
投資案件を慎重にチョイスしていきましょう(^^)/