「あっなんでもないんです///今日、ドラマの撮影で上手く自分の思ったお芝居をすることができなくて」


敦賀さんから離れ、後ろを向いて慌ててごまかした。でも、敦賀さんが私の嘘に騙されるわけがない。


「なにかあった…?今日、この部屋にきてからずっとぼんやりしてる」

やっぱり。見透かされてた。


きっかけはある。敦賀さんの、初のスキャンダル写真。
結局社長の力で日の目を浴びないこととなったあの写真は、私が敦賀さんの車に乗り込む際に撮られたものだった。
私と敦賀さんが社長室に呼ばれ、写真を見せられた時、敦賀さんは小さな声で
「参ったな…」
と、呟いた。



きっとあれが本音だったんだ。この写真を見られたくない女性がいるんだ。私は敦賀さんに甘えてた。

―ここは私の居場所じゃないのに―


私が隣で笑っていられるのは、あとどのくらい…?



「敦賀さんは…お芝居、好きですか?」

「え?…うん、好きだよ」

「私は……どうしてもできない演技がありまして…」


敦賀さん、あなたへのこの気持ちを隠す事が出来ないんです。
伝えられたらどんなに楽か。
でも今のこの関係が崩れてしまうのを恐れている。
もう少し…、このままで……。


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仕事から帰ってきたら、ご飯が出来てる、というのに憧れる…(T_T)誰か作ってくんないかな。。。