べティは頬杖をつきながら、親友がキャメル先生から解放されるのをひたすら待っていた。
頭の中は、友達から聞いたシャミーのバリアのことで一杯だった。
シャミーがそれを出した時は、目を瞑って頭を庇うようにしていたと聞いた。
では、それはシャミーが意図的に出したものではなく、本能的に出したものということになるのだろうか。
シャミーはあまり表には出さないけれど、本当は、自分の想像もつかないほどの能力を秘めているのではないだろうか――
思案に暮れていた時、教室のドアががらりと開いて、無表情のシャミーと、眉を吊り上げて腕を組んだキャメル先生が入室してきた。
「ブルータス、席に着きなさい」と先生は小声でシャミーに支持し、ざわめいているクラスに向かって、
「はい、静かに!」と言った。
「えー、あと少しでチャイムが鳴りますが、今から昼食の準備をして構いません。但し、廊下には出ないこと! それと、騒がないこと! はい、それではどうぞ」
皆が昼食の準備を始めたが、ベティはすぐにシャミーに話しかけた。
「ねぇ、何があったの?」
「何、って?」
シャミーが尋ね返してきた。
「えと、バリアのこととか。あれって、意図的に出したものなのかな、って思って」
「ううん。あれは意図的とかじゃない。あの時ね、危ない! って思って、目を瞑ったの。悲鳴が聞こえて、もう駄目かなって思ったけど、何も感じなくて。それで目を開けたら、バリアがあった」シャミーは答えてくれた。
「ふぅん……へえぇ」ベティは感心して頷いた。
「あと、サンダーが居ないのは何で?」
シャミーは、何故か、ぷっと吹き出した。
「えっ、何? 何?? ねぇ何なの?」
「ふふっ……あのね、サンダーは、もうこのクラスには来ません!」