東スポより
◆テニス 全豪オープン第３日 ○大坂なおみ２（６―２ ６―４）０鄭賽賽●（２２日、メルボルン）
【メルボルン２２日＝大和田佳世】男女シングルス２回戦が行われた。前年女王の大坂なおみ（２２）＝日清食品＝は、世界ランク４２位の鄭賽賽（２５）＝中国＝にストレート勝ち。３回戦で１５歳のコリ・ガウフ（米国）と対戦する。男子で世界７１位の西岡良仁（２４）＝ミキハウス＝は、同３１位で第３０シードのダニエル・エバンス（２９）＝英国＝を撃破した。４大大会の日本男子で、錦織圭（日清食品）以外では９５年ウィンブルドンの松岡修造（８強）以来２５年ぶりの２回戦突破。３回戦で前年優勝のノバク・ジョコビッチ（３２）＝セルビア＝に挑む。
強風、技巧派の相手、観客の声援。大坂は、さまざまなストレス要素をはねのけて、２連覇へまた一歩進んだ。我慢して引き寄せた勝利に「ドラマチックな展開のせいで拍手が増えた」と穏やかな笑みをみせた。
荒れに荒れた。強打がさえた第１セットから一転、第２セットはショットが定まらず、第３ゲームで先にブレイクされた。たまらずラケットとボールをコートに投げつけ、ラケットを蹴った。ブーイングが飛び「子供っぽいけれど、イライラを解消する方法がそれだった。ごめんなさい、ヨネックス」とスポンサーに謝った。矛先は観客にも…
矛先は自分の出来だけでなく、珍しく観客にも向かった。続く第４ゲームで３０―０からバックハンドの強打がネットにかかると、相手を応援する一角から歓声。マナー違反に鋭い視線を向け、次のポイントを取るとガッツポーズを見せつけ「カモン！」と叫んだ。
鄭にベースラインから２メートル以上も下がってサーブを拾われ、４大大会では１７年全米１回戦以来のサービスエースなし。何度強打を打っても拾われ、多彩な球種に翻弄された。以前なら崩れそうな状況でも「もし第２セットを落としても、彼女はバテて動けなくなる。自分が動けば何か変わるかも」と思考を切り替えられる余裕があるのが前回女王の強み。３回戦では全米と同じくガウフの挑戦を受ける。実力を認める１５歳相手にも、乱されることなく連覇へ突き進む。
◆２３日のテニス放送 男女シングルス２回戦を８時５０分～、１６時４５分～ＷＯＷＯＷライブで生放送