エキサイトニュースより
顔を認識する脳のコードがついに解読されたのかもしれない。人の顔を見ている猿の脳を読み取り、それを再現するアルゴリズムの開発に成功したというのだ。
米カリフォルニア工科大学の研究者は、脳内の特定の神経細胞が顔の特徴を取り上げ、そこから顔を再現していることを発見した。
この”顔認識細胞”は、各細胞が持つ情報を組み合わせることで、無限の顔を再現する潜在能力を秘めている。
【マカクザルの脳細胞の情報を解読し、人間の顔の再現に成功】
研究チームはこれを比較して、赤・青・緑の組み合わせがスペクトル上の各色を作り出す態様を調査した。それはコンピューターが同様の問題を解くやり方と不気味なほど似ていたという。
それからマカク属の猿の脳内の各細胞が有している情報を解読し、猿が目にしているものとほぼ同じ画像を再現することに成功した。
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【顔1つの写真なら神経細胞200個分】
「コードは極めてシンプルでした」と研究の中心人物であるドリス・ツァオ氏。写真は無数の言葉に相当すると言われるが、彼女によれば、顔1つの写真なら神経細胞200個分でしかないそうだ。
研究チームは、顔の特徴の軸を表現する50次元の空間を作り上げ、25次元に形状(目と目の距離、生え際の幅など)を、残り25次元にそれ以外の特徴(肌の色や質感など)を割り当てた。
次に猿の脳に電極を挿入し、下側頭皮質(顔の認識に関連)の6つの領域内にある個々の顔認識細胞からの信号を記録する準備を整えた。…
それからコンピューター画面に映った顔を猿に見せ、その間の脳波を基にアルゴリズムで顔を再現した。
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結果、猿に見せた画像と再現した画像は驚くほどそっくりだった。
これまで顔のデータは複雑なものだと考えらえてきたが、顔認識細胞は顔空間の軸の距離しか計測しておらず、それ以外の特徴は無視していたという。つまり我々が目にする顔と顔認識細胞の反応とにはいくつもの計算ステップが存在するが、コード自体は非常に単純なものであるということだ。
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Researchers decipher the enigma of how faces are encoded
via:The Code for Facial Identity in the Primate Brain/ translated hiroching / edited by parumo
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記事全文はこちら:サルの脳波から人間の正確な顔を再現することに成功(米研究) http://karapaia.com/archives/52240420.html
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