共同通信 2014年2月2日
大津市の新知恩院で、鎌倉時代の仏師快慶の作とみられる小型の「木造釈迦涅槃像」(長さ12・8センチ)が見つかり、大津市歴史博物館が1日発表した。井上一稔同志社大教授(仏教美術史)は「あまりに小さく、多くの人が集まって拝むためではなく、僧が個人的に毎日拝むために作らせたのでは」としている。
博物館によると、耳のひだの形や螺髪の配列などに快慶の特徴があった。釈迦の体から発する光を表現するために、目や額に使われることが多い水晶が胸にあるのも珍しいという。
新知恩院は京都市東山区の知恩院が戦乱を避け疎開先となった寺院。仏像は知恩院から移された可能性が高いという。