TANNOY HPD-385A ユニットのエッジ交換 | Garage Full Scale 奮闘記 - Amebaブログ

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LOTUS車のレストア記事。他に「Dr. AMP Lab.」名義の記事も収録。

我が家のメインSPは、TEAC/進工舎箱のAutographで、20世紀末に縁のあった球屋から勧められて、「Monitor GOLD」に交換してある。取り外した「HPD-385A」は、これまたオークションで格安で手に入れた「Berkley」箱に入れて、しばらくはTVセットのSPとして使っていたが、余りにスペースを食うと家内から苦情が出て、これまたクラッシック音楽狂の友人宅で使って貰う事とした。その後しばらくしてツィーターの断線に見回れたが、TEACで修理して貰い、現役で長らく(約20年?)使用していた。

事ここに至って、大きな変化が訪れた。何と格安の「自作Autograph箱」なる物がが手に入ったのである。格安物件だけに、「自作箱」には大なり小なりの修正が必要となるのだが、その話は別項に譲る。

問題は「HPD-385A」にあった。このユニットにありがちな「ウレタン製エッジの劣化」が明らかとなった。

これは自作とは言え「Autograph箱」に納める前に修繕しなくては。

ネットを検索した所、以下の情報が判った。

エッジは以下から入手可能。
ファンテック スピーカーパーツ・スピーカーエッジ販売
http://www.funteq.com/shop/shop_kit.htm
HO38Dkit    TANNOY HPD 385, 3828 等38cmユニット
純正タイプウレタンエッジ2枚+ボンド1本+TANNOY用ダンプ剤 10,010円
※ラバーエッジと人工皮革エッジは「HPD385以外」とある。

交換手順は以下のHPが参考になった(無断引用に付き、無礼御免)。
TANNOY  HPD385 スピーカー エッジ交換 1/2
http://susuwatari.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/tanny-b8b2.html
TANNOY  HPD385 スピーカー エッジ交換 2/2
http://susuwatari.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/tannoy-hbd385-2.html


上記HPの画像を辿るが如くで、コメントは短く。

 

触るだけでボロボロと剥げ落ちるエッジ。

 

全周のエッジを削ぎ落とす。

 

ウーファー側の半田付けを除去。

 

ツィーター部、ゴミが入らない様に養生しておく。

 

コーン紙単体。裏側の劣化したウレタンは彫刻刀やら真鍮製ブラシでクリーニング。
エッジ部分に残る「G17」系のボンドは鋏で除去。

 

鰹節」はほどほど綺麗にならしておく(ネジ留めなので)。

新品のウレタン・エッジとの接着は主に「木工用ボンド」でモリモリになってしまった。

 

一晩寝かせれば、あら不思議。新品同様?

 

再び「鰹節」を取付け、芯出し(それ程難しく無い)をして完了!

 

エッジ交換が済んだ「HPD-385A」を、次回「自作Autograph箱」に納めます。では。

 

余談:1970年代初頭に、TANNOY社が火事に見舞われ、肝心のコーン紙を製造できなくなった。
そこで、MG-15の後継たるHPDシリーズでは、(西)独製クルトミュラー社のコーン紙の採用に至ったのである。(同時期、日本Victorもブックシェルフ型SP/SX-3等でも採用)。
MG-15のコーン紙に比べ、ウーファーの裏面に八方向の補強リブが特徴的。その為か、低域はやや重く感じる。高域は基本的にMG-15と同じのはず。ここら辺の経緯について「ラ技誌」で触れられていなかったのは不思議としか言いようがありません。

当初は「385HPD」、少々の改良で「HPD-385A」になりました。取付け穴が8→4カ所になったのかなぁ?


さらに余談だが、磁気回路の稀少成分(コバルト?)入手難を受けて、この後はフェライトマグネットの採用となる。K33808、K3838、DC295など。フライトマグネットの厚みの減少を受けて、ホーン長が減少し、再生音は往時と比べるも無く。「Super Red Monitor」や「GRF Memory」など、宣伝で煽りましたが、結果はイマイチ。かの「WESTMINSTER」でさえ、往時の「Autograph」を凌駕する事は困難。
唯一の救いは「ALNICO/MAXⅡ」と称して、往時のアルニコ・マグネットのホーン長に戻した「WESTMINSTER ROYAL」のユニット(型番忘れた)は、良い音を聴かせて呉れた様に思います。