SV-Pre1616D | Garage Full Scale 奮闘記 - Amebaブログ

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LOTUS車のレストア記事。他に「Dr. AMP Lab.」名義の記事も収録。

約10年前に「リハビリ」と称して購入したSUNVALLEY製品を引き取ってもらった事は既に書いた(2020-11-13「私とSUNVALLEY製品(備忘録)」https://ameblo.jp/renshaoyaji/entry-12637829074.html)。その代わりに幾つか新しいキットを購入した。その一つが「SV-Pre1616D」プリアンプキットである。
型番の「1616」シリーズには、シングルアンプとプッシュプルアンプもあるが、まだ組み立てずに保管してある(と言う事にしておこう)。

新たにプリアンプを選択したのには訳がある。手元にあるLUXのプリアンプ~A3400、A3040、CL-35は元より、プリメインアンプのA-1020、CL-34、LX-33、SQ38FDのプリ部も押し並べてVRにあったり、左右差があったり、SW類の接触不良が顕著でまともに使えないのである。唯一、LUXKIT A505がどうにかこうにかで、だましだまし使っている状態。自宅はTRIODE TRK-1で事足りているが、Lab.の方にまともなプリアンプがない。そこで「SV-Pre1616D」に白羽の矢を立てた。
まずオプションのELEKIT製USB-DAC「S-3249R」を組み立て。

音に影響しそうなコンデンサーを交換し、オペアンプを「JRC MUSE02」に変更。バスパワーよりセルフパワーの方が良さそうなので、ヒーター用の交流12Vを分けてもらって、ダイオード整流後3端子レギュレーター(7809)で9Vを供給(基板上で5Vと3.3Vに整流される)。この部分は適当なユニバーサル基板に組んで、ロータリーSWの取り付け穴を利用して固定した。


現設計の整流部はIN4007のシリコンダイオード両波整流で、GZ34/5AR4がオプション。当然、真空管整流だがこの部分のみGT菅というのも統一感をそぐ。6.3V端子があればMT-7Pinの6X4辺りがプリアンプの整流管としてはポピュラーな所だが、電源トランスには5V巻線しかない。何かないかと思ったら5RK-16と言う国産MT9-pinの真空管が見つかったのでこれで行く。高さを揃えるなら20mm位のスペーサーがいるが、GTソケット用の30mmの穴が空いているし、標準の12mmスペーサーにMT菅用アダプタープレートで取り付けた。配線などは標準準拠で臨機応変に変更。


VRもALPS製の2連VRに変更した。

バランスのMN型VRは中点で損失ゼロなので音に影響無しと見なす。

これまた掟破りだが標準のMPコンデンサーを全てASC製フィルムコンに変更した。


勘違いの配線間違いなどあったが致命傷に至らずほっと一安心。試聴ではやはり12AX7×3より、12AX7×2-12AU7より、12AU7×3が一番好ましく思えた。JJでさらっと試聴し、ZAERIX(Mad in GDR=旧東独逸)のECC82/12AU7に変更し完成とした。


それまで使っていたLUXKIT A505(全段SRPP)に比べるとよりストレート感があり高域も伸びが良い。奥行きも良く再現。音量を上げると少しうるさく感じるのはまだエージングが足りないせいか?ともかくこれでまともに使えるプリアンプができた。