デフサポにカウンセリングに伺った際

口話と手話、どちらをコミュニケーション手段として生きていくか?

という話になった時

手話で生活していく場合どんな感じなのかも、見てみてから決めた方が良いですよ。

と、東京にあるオススメの聾学校を教えて下さった。

良かったら見学してみて下さい、と。

 

その聾学校は

難聴について調べる中で

何度も名前を見たことがあって

私自身も興味があったので

見学を申し込んでみた。

 

とはいえ現段階では

人工内耳→口話中心 の生活を目指しているので

正直にその気持ちもお伝えした上で。

でも、しっかりと情報収集して、自分の目で確かめてから決めたいので

こんな状態でもよろしければ、見学させて頂けませんか、と。

 

快く受け入れて下さり

0歳の難聴児に対するコミュニケーションは

こういうことを気を付けていった方が良いですよ、

という長文のアドバイスまでメールで下さった。

 

また、ご自身の息子さんも難聴で

手話中心で生活をしてきたけど

筆談やタブレットの読み上げ機能など、様々なコミュニケーション手段を駆使して

就活をやり抜き、一般企業に障害者枠でなく一般枠で内定をもらったという

勇気付けられるお話も。

 

今私が1番不安なのは

少なくとも人工内耳を入れるまでは、音がほとんど聞こえない中、

息子の言語力をどう伸ばしていけば良いのかということ。

 

口を読むことは、目を見て口元を見せて話していれば

自然とできてくるものなのだろうか?

それと、絵本の文字などを照らし合わせて、脳にインプットしていけるものなのだろうか?

 

健聴のお子さんは

個人差はあれど多くは大体1歳前後で、言葉を発するようになる。

 

でも難聴の子供は

お耳の誕生日=人工内耳を入れて音入れをしたタイミング=早くとも1歳頃

という前提にたつと

そこから1年は経たないと

言葉が出てこない可能性が高いのだろう。

 

発話自体は、遅くてもいい。

ただ、言語力の獲得のためには

臨界期がある。

0歳〜3歳頃までが1番重要だと

幼児教室でも再三言われる。

 

音を聞いて、言葉を発することは、他の子より遅くても良い。

その後、できる限り話せるようになるために、一緒に頑張っていけば良い。

でも、音を入れる前の段階から

何とか、モノの概念というか・・・

そういうものだけでもなるべくインプットしておいて

「声は出せなくても、頭の中では理解してるよー」

という状態にはしていけないのかな、と。

 

そうすれば、いざ発話ができるようになった後の

語彙力の発達も絶対に早いだろうし。

そうなっておかないと、小学校入学時点で、一般学級に通うことは

難しくなってきてしまう。

 

こういった考えから

少なくとも、人工内耳を入れるまでの間は

ベビーサインや手話で、なんとか意味のあるコミュニケーションを

豊富にしていきたい

というのが、私の考えだった。

 

この聾学校の先生も

「難聴児にとって、聞こえない=無い と同じ」

「今のこの言語獲得に非常な重要な時期に、お子さんを無言語状態に置いておくのは、とても勿体無い」

ということを強く主張されており

そこには私も、ものすごく共感。

 

なので見学して色々お話を聞いて

人工内耳を入れるまでの間は、できる限りこちらにも通いたいなあ、と思っている。

横浜の聾学校は、隔週しかないし😢

こちらは、MAX週4行けるので。

 

あとはもっと重い、長期的なテーマについても色々と考えさせられるお話をたくさん聞いた。

そう、そもそも

手話でいくの?口話でいくの?

ということについて。

 

口話でいこうと既に決めていらっしゃるとのことですので

あえて、お医者さんやSTさんは教えてくれないような

デメリットやリスクを、ちゃんとお話するようにしますね。

と言って、本当にたくさんのことを教えて下さった。

 

最近では、国まで人工内耳を全面的に推進する流れになってきており

「手話がいらない世界が訪れます!」と言う先生も多いが

果たしてそうだろうか。

 

実際に、人工内耳を付けたは良いが

2年たっても、たったの2語しか発話できず

これ以上の発話は見込めないのでは、という方も身近にいる。

 

小学校に上がる前まで、口話で頑張ってみて

難しそうだったら、手話に切り替えれば良い、

と言う方もいるが

そこから手話に移行するのでは遅い。

どちらも中途半端な

いわゆる「ダブルリミテッド」になってしまう。

 

・・・その話を聞いて

私も実際、先日行った病院で

「聾学校なんてもういらないんですよ」

「難聴でも人工内耳を入れれば、普通に話せるようになりますから」

と言われた言葉を真に受けて

明るい未来だけを想像してしまっていたけど

 

当然、手術に失敗したり

人工内耳入れても、効果がなかったり

そういう事例もあるわけだよな・・・

我が子がそうなる可能性だって、大いにあるわけだよな・・・

 

と、一気に背筋が凍る思いがした。

 

最近、別の方のブログでも

人工内耳の手術で、聴神経と近しいところにある

顔面神経が傷付いてしまって

顔に麻痺が残るかもしれない…

というお話も読んだ。

 

そういうリスクも

もっともっとしっかり調べて、覚悟した上で臨まないと

ダメだよなぁ…と改めて。

 

手話はセーフティネット。

人工内耳を付けても、難聴の子は、100%健聴の子と同じように聞こえるようになることはあり得ない。

人間は、受信できていないものは、発信もできない。

70%しか受信できていなかったら、発信できるのも70%以下。

でも、手話なら、受信も送信も100%可能。

 

手話をやっておくことが、口話の妨げにはならないから

口話がうまくいかなかった時のことも想定して

手話の訓練も積んでいって欲しい。

 

担当の方はそうおっしゃっていた・・・

確かに、と思った・・・

 

でも、まだ言語のベースが獲得できていない中で

子供が、英語と日本語を同時に学んだら、どちらも中途半端になるリスクがあるように

手話と口話も、同時にやると子供は混乱して、どちらも中途半端になる、

というのは良く言われること。

だから、人工内耳を入れた後も手話を続けていって良いのかどうかは

正直判断がつかない・・・

(実際、口話のトレーニングに夢中で、手話は消えていってしまう可能性も高い・・・)

 

聾のコミュニティは、実際にとても素敵だと思った。

先生たちも子供たちも、とても魅力的で、自分に誇りを持っている人たちばかりだった。

ただ、このコミュニティの中で生きていく、というのも

人工内耳を入れて口話で生きていく、と決めるのと同じように

相当な覚悟がいることだ。

 

中度・軽度の難聴の方は

聞こえていなくても、理解できていなくても

聞こえているように周りからは見えるから

コミュニケーションのトラブルが多く

聾者の離職率は、盲の人や他の身体障害者の方より高いそうだ。

 

とても綺麗に発音するけど

要点を絞って話すことや

人の話を聞いたり、空気を読んだりすることができず

自分の話したいことだけを話し続けてしまう。

それを見て周りの人や先生も、

「どうせあの子は聞こえてないから」「仕方ない」

と、対等に扱ってもらえなくなる

軽度難聴でインテした子に多いケースだそうだ。

そういう子がそのまま社会に出ると、うまくいかないと。

 

手話で育つにしても

口話で育つにしても

最終的な目指したいゴールは変わらない。

 

しっかりと地に足を付けて、仕事をして稼いで、自分や家族を養えるようになって

親が先に死んでも、1人で立派に生きていける人になって欲しい。

 

手話か口話か?は手段でしかない。

 

でも、判断を間違ったら

ダブルリミテッドになって

取り返しのつかないことになってしまうリスクがある・・・?

 

怖くなってきてしまった。。。

 

とりあえず今の段階で、ジェスチャーやベビーサイン、手話のような視覚からのインプットで

できる限りの情報を与えていきたい

という気持ちは変わらないから

まずはこの聾学校にも通ってみながら

もっともっと色々な情報を収集しながら

覚悟を持って、何があっても後悔しない、と自信を持って判断できるようになるまで

考え続けないといけないな。

 

 

結構この日に色々聞いたことでのダメージがでかかったのだが・・・

 

その後、夫がネットで発注していた医学誌みたいなのが届き

そこには、2歳で難聴に気付いて、その後人工内耳を入れて、医学部を卒業して耳鼻科のお医者さんになった方が

ご自身の症例を紹介するレポートが掲載されていた。

 

当時は新生児聴覚スクリーニング検査もなかったので

2歳で気付いた、というだけで、おそらく産まれた時から聞こえていなかった可能性が高いのに

お医者さんになれるなんて・・・

そんな例もあるんだ・・・!

と、こちらは、希望が持てる内容。

ここ数年での人工内耳の進化についても、目を見張るものがあった。

 

こんな感じで

毎日毎日、希望を見出したり、絶望して落ち込んだり、

の繰り返し😹

 

常に冷静沈着で

あまり感情に流されない人が夫で

心底良かったなぁと思う。笑