野上弥生子(1885年 - 1985年)は、明治から昭和にかけて活躍した日本の小説家で、野上豊一郎の妻。彼女は夏目漱石の指導を受け、その影響を深く受けています。作家としてのデビュー作は「海神丸」であり、生涯で最も称賛された作品には、20年の歳月を費やした「迷路」と、74歳から78歳にかけて執筆した「秀吉と利休」があります。86歳で文化勲章を受章し、96歳で朝日賞を受賞。受賞理由は「70余年という長期の現役作家活動」とされました。彼女は99歳で亡くなり、生涯で多くの賞を受賞しながらも、特に朝日賞を喜んだと言われています。夫と共に学び、家事や子育てに工夫を凝らしながら、一日に200字原稿用紙2、3枚のペースで執筆を続けました。彼女の日記は62年間にわたり、ほぼ毎日記録され、その浄書されたノートは119冊に及びます。野上弥生子は、高い目標を持ち続け、勉強熱心で、晩年まで積極的に学び続けたことで知られています