男の方がロマンチスト、男の心はガラスのハート。

女性は母になる、人類生存のために生き残る必要がある。

母がロマンチストだと人類は絶滅する。

だから女性は現実をしっかりみて、受け止めて妥協する。
DNAに刻まれているはずだ。

全部の女性がそうだとは思えないが
現実重視でサバイバルに強いのが女性ではないだろうか。

居直り上手。

「プライドと偏見」の
ジェーンオースティン女史も現実的な女性だったと思う。

男は居直れない、ロマンチストといえば聞こえがいいが
現実逃避、いつまでも子供のままでいたい。

脚本家の野島伸司さんが言っていた。

恋人を待ち続けるとする。

あと1日で恋人に会えるのに、
1日が待てないのが男、
女は居直って、あと1日だと思って待てると言う。


恋人のいる男が刑務所から出てくる。
男は気弱になる。
実際に経験は、ないが自信喪失するだろう。
男は弱い。
女性はどうだろう。 
強いというか居直るのだろうか。

映画は「幸せの黄色いハンカチ」

高倉健さんは絡んできたチンピラとの喧嘩で相手を死なせてしまい、
刑務所に入った健さんは離婚を決意する。

面会に訪れた倍賞千恵子に
「今なら、お前はまだ若いし、その気なら、いい男もいるかもしれん」。
不器用な生き方しかできない、男の愛情表現だろう。

男は5年の刑期を終えて出所すると、元妻へハガキを出す。

「もし、まだ1人暮らしで待っててくれるなら…

黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ、それが目印だ、

もしそれが下がってなかったら俺はそのまま引き返して、

2度と夕張には現れないから…」

だが男は怖くて夕張に直行できない。

何度もためらいながら
行き連れに知り合った武田鉄矢や桃井かおりに押されて
夕張の元住居前に車は進むが、
健さんは怖くて外を見れない。
車で目をつぶっている。
これが男なんですね。

原作はピート・ハミルの短編「黄色いハンカチ」で、

「先週、保釈が確実になったとき、久しぶりに女房に手紙を書いたんだ。

おまえが別の男と暮らしているんなら、俺は邪魔しない、と言ってやった。

でも、もしそうじゃなくて。俺を迎え入れて気があるなら、教えてくれ。

バス停前にあるでかいオークの木の枝に黄色いハンカチを結びつけてくれ、

それであれば俺はバスを降りて家に帰るから」

男はそのオークの木が近づくとバスの外が見れないでいる。

さらなる失望に備えるかのように緊張して・・・・。

 「男と女の詩」(1973)

フランス恋愛映画の代表作「男と女」をつくったクロード・ルルーシェ監督の続編で、
出演: リノ・ヴァンチュラ, フランソワーズ・ファビアン, シャルル・ジェラール

$恋愛映画を話そうよ


筆者が書いた脚本プロット仮題「脚本家サキの恋」から引用する。



会議が終わって、映画雑談になった。

「サーキー、『男と女の詩』という映画、知ってる?
  この前さ、裕子に尋ねられて、知っていると嘘ついてしまった。
  DVD化されてないので、どんな映画か教えてよ」、と白沢監督が尋ねて来た。

「ああ、クロード・ルルーシュの作品ね」

「シャバダバダか」

「『男と女の詩』は、映画『男と女』のエンディングから始まるの」

「ほう、やっぱりシャバダバダだ」

「私は『男と女』より、この作品が好きよ。 
  ひと言で言うと『黄色いハンカチ』のフランス版ね」

「お! 高倉健の『幸福の黄色いハンカチ』の話しかい?」

「そう。
 宝石店を襲撃するんだけど失敗して刑務所に入った男が出所するのよ。
 タイトルは『La Bonne Année』、フランス語で新年の挨拶。
 Happy New Yearね」

「面白そうだ。それで、フランス映画はまったく苦手でね」

「新年を迎えるにあたって出所するわけ、男には内妻に近い恋人がいたのよ。
 でも突然の特赦で釈放されることになる。彼女は知らない。
 六年も刑務所に入っていたので、男はすぐ彼女の家に直行できないの」

「健さんと同じだな」

「男はなかなか帰れない。
 やっと迷って、彼女の家の近くまで来て家の中をうかがうわけ。
 すると家には見も知らぬ男が主人顔で出入りしているので、
 男は去ること決意する。
 でも最後にひとこと、女の声を聴きたくて電話するの」

「せっかくなので、お別れと皮肉のひとつも言いたいよな」

「ベットにいた女が電話に出ると隣に他の男が寝ている。
  男は『俺だ、出所した・・・』と告げた瞬間に、
  女は意外なことを言うの。
  その男を追い出して『待っている、すぐ来て』と言うの」

「ほほ~、それで」

「再会すると、女は言うの
 『あなたを待っていたの。
 でも 私は女よ、恋をしていないと女を維持できないの』 
 男は信用できない顔しながら、黙って彼女の顔を見る。
 そこで映画は終わる、おそらく二人で暮らす方に展開しそうに思ったわ」

 「渋いというか、人生の辛酸をなめた本当の男と女の話だな」