映像が綺麗な映画をお好きな方、おひとり様の老後に興味ある方向け


木洩れ日の家で(2007)D

$恋愛映画を話そうよ

★映画紹介

2006年春、ワルシャワ郊外の古びた木造の一軒家に

愛犬と暮らす91歳の老女の最期の日々を描く。


★ショウトしょうとSHORT

同年齢91歳、ポーランドでは大女優が、

女性監督の元で映画は展開する。

大女優のこれまでの生きた経験(ワルシャワ蜂起の実戦経験)

も投影されて、完全一人芝居、愛する息子に裏切られてしまい、

決断する。

それでも息子のためにと思う母もいるけど。

モノクロ映像美で、あきらかに賞を狙っている。

映像は「雨月物語」の溝口健二監督のコピー、
構図は
世界一の映画に選ばれた小津安二郎監督
にも似ている。


★おひとり様の老後

今回の映画で思ったのは

老後に犬を飼うことは利点のようだ。

孤独死は避けられない、準備すること。

読書感想

「おひとりさまの老後 」

             上野 千鶴子 (著)

○友人にはメンテナンスがいる。

メンテナンス(維持管理)のいらないのが
本当の友人、という言い方をするひともいる。

どんなに久しぶりに会っても、
まるで昨日別れたばかりのように、
ただちに旧交を温めることができる。
それが真の友だと。

幼なじみの旧友なら、
そんなこともあるかもしれない。

だが、「何年も会わずにすむ」ような関係を、
わざわざ「友人」と呼ぶこともない。

必要なときに駆けつけてくれ、
自分を支えてくれ、慰めてくれ、
経験を分かちあってくれるからこそ、友である。

だからこそ、
友人をつくるには努力もいるし、
メンテナンスもいる。

ついでに言っておくと、
メンテナンスのいらないのが家族、
と思っている向きもあるようだが、
これは完全なカン違い。

家族のメンテナンスを怠ってきたからこそ、
男は家庭に居場所を失ったのだ。

ほうっておいても保つような関係は、関係といわない。
無関係、というのだ。

_______________

○「助けて」と言える人がひとりいることだ。

つらい、哀しい、怖い、困った・・・・。
そんなときに「助けて」と言える。
しかも平気で言えるひとがいることだ。

ひとりで死ぬのはぜんぜんオーライ

ただ、あとのひとの始末を考えて早く発見して
もらうような手配だけをしておく


★仕入れた情報

現在98歳でも現役の女優
ダヌタ・シャフラルスカ(1915年2月20日 - )は、

ポーランドの映画および舞台で活躍する女優。

「ポーランド映画界の生ける伝説」とも呼ばれる。
1927年に初舞台を踏んで以来、女優として活動。
2008年、「世紀の女優」金鴨賞受賞。

ダヌタは第二次世界大戦でのワルシャワ蜂起では
部隊間の連絡係として戦った。

ポーランド復興勲章、ポーランド大勲章、
ポーランド最高勲章のひとつであるポーランド大星勲章を授与。

★基本情報

英題は『Time to Die』

(原題のポーランド語「Pora umiera?」の直訳)

監督 ドロタ・ケンジェルザヴスカ

脚本 ドロタ・ケンジェルザヴスカ

出演者 ダヌタ・シャフラルスカ


撮影 アルトゥル・ラインハルト

上映時間 104分

製作国 ポーランド
言語 ポーランド語



以上
木洩れ日の家で~91歳の老女は息子を選ばなかった