結核の話やトンネルの霊は、命を取ろうとした悪霊話でしたが、命は取られずに済んだお話です。


これから話す前夫の体験談は

結果から言えば前夫は命失いました。そして私は財前と会いました。


なんとも言えない話ですが始めます。


前夫は旅行が好きであちこち行ってました。私と一緒の時も在れば一人でぶらりとドライブしたり。


この時、前夫は一人で眺めの良い展望台に行きました。ここは前夫お気に入りの場所でした。螺旋階段のある展望台です。


いつも通り螺旋階段を上り展望台から外の景色を楽しみました。今は昼。誰もいない。とても静かだ。


すると、

螺旋階段の下から「カラカラカラーン」と金属が落ちた音がした。


あれ?と思い前夫は螺旋階段上から

下を覗いた。カツン・・カツン・・と男が螺旋階段を登る足音がした。しかし、姿が見えず。

カツン・・カツン・・足音が登ってくる。そのうち誰かが来るだろうと思い、上で呑気に待っていた。


待っていたが人間の姿なし。

足音は聞こえっぱなし。


いつまでも人間の姿が見えないので、上でしびれを切らした前夫は誰かとすれ違う覚悟で螺旋階段を降りたした。階段を2段降りたところで

ずっと聞こえた

「カツン・・カツン・・」音が消えた。

「あれ?」と思いながらそのまま階段を降りた。


下に着いた。


誰ともすれ違わなかった。

下には誰もいない。


ぞっとした前夫はさっさと車に乗り帰宅。


ここはお気に入りで何回も来ていた場所。変なこともあるもんだと思った前夫でしたが、後日ここは自殺の名所で有名な心霊スポットと聞いて

2度と行かなくなりました。


しかし、時すでに遅し。

前夫はこの直後 大病が発見され、病人に。後は主治医との恋に書いた通りの展開になってしまいました。 


前夫はここの足音の男にひっばられて逝ったのかもしれません。

合掌