題名はどちらかと言えば、女性の置かれた立場を指している。会社においては同一労働で男より給料は安く、寿退社、子育て退社を仄めかされ、辞めていくとやっぱり女は腰掛け仕事だと言われる。家事育児に奮闘しても評価はゼロ。男は結婚しても子供がいても介護の親がいても仕事ができるのに、どうして女にはできないのか。こんな世の中にあってアグネス・チャンの子連れ仕事は日本中を沸かせた。賛否両論、非難も沢山あった中、アグネス・チャンは自分の信念を貫き堂々と仕事と育児をこなしていった。心ない批判が週刊誌に載って怒った上野さんが賛成の論調を張ったことから二人の絆が生まれ、今回の対談となった。
その後アグネス・チャンはアメリカのスタンフォード大学で児童心理学を学び、3人の息子をスタンフォード大学で学ばせた。その彼女の教育論は出版され、中国をはじめアジアの国の母親を励ましている。ユニセフの親善大使もしており、年に2回は海外に行くそうだ。無論全て自腹である。ボランティアは当然だと生活の中に組み込まれ、そのパワーに圧倒される。上野さんがジェンダーについて語ると、日本の酷い現実にガッカリしてしまう。とはいえ、介護保険の導入によってどれだけ沢山の人々を介護地獄から救ったことか。アジアの国々が日本の介護保険制度に倣って 取り入れているのだそうだ。
まだまだ女性の地位は低いけれど、どんなに時間がかかっても声を上げていかなければ世の中変わらない。報われても報われなくても頑張ろう、と叱咤激励をする上野さんだ。